超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる‼~
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第二百六十話 色川ヨシノ その1
第二百六十話 色川ヨシノ その1
『パブリックブレイク現象』とは。
ストレスの積み重ねによって、普通の社会人がある日、突然、発狂して怪物や異能者になってしまう現象の事である。
政府は、このパブリックブレイク現象で怪物もしくは、異能者になってしまった人間を、『パブリックモンスター』と命名した。
再びパブリックモンスターになる危険性もお構いなしに、見た目が悪い女子、アキちゃんにアタックする決意をした竹田。
そして、クラスに転校してきた巨乳美少女はPGSのメンバーで、俺と同じ『断罪剣士』
だった。
「私は凍結の断罪剣士、色川ヨシノ。PGSのメンバーでアンタを監視するためにこの学校に転校してきたの」
きのう、霧原カイトが言っていた、『監視』とは、こういうことだったのか。
「その...監視ってのは、具体的にどんな監視ですか?」
「そうね、具体的に説明すれば、アンタの力が人類に対して、敵対的か、それとも友好的なのか見極めるための監視ね」
「じゃあ、ヨシノも学生寮に住むのか?」
「ええ、アンタの部屋に住まわせてもらうわ」
竹田が聞いたら嫉妬によるストレスでパブリックモンスターになってしまうに違いない。
「そ、そっすか...でも校長先生の許可とか、とったんですか?」
「ええ、PGSの権限を使わせてもらったわ...」
「そ、そっすか...ゔわあああああああああああああああああああああああああああッ‼」
俺の頭におぼろげながら浮かんでくる、パブリックブレイク現象の開始を告げる『謎のイラスト』↓が!
『鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤
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「うるせーわよ‼いきなり、でけぇ声で叫んでんじゃねぇわよ‼」
「ごめん...でも、この感じは、間違いない、近くでパブリックブレイク現象が起きたんだぁ‼」
下の方から生徒達の悲鳴が聞こえてくる。
「うわああああああああああッ!パブリックモンスターが出たぞォォォォッ!」
「急ぐわよ!山神ムサシ!」
「おう!」
俺とヨシノは屋上から校舎に戻り、階段を駆け降りる。
廊下ではパブリックモンスターが大暴れしていた。
ヨシノが避難途中の生徒に何があったのかを聞いている。
「ねぇ、いったい何があったの?」
「竹田に告白されたアキちゃんが突然、叫びだして、パブリックモンスターになっちゃったのよ...!」
俺は思わず叫ぶ。
「竹田ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ‼」
つまり、その女子生徒にとって、竹田に告白されたことは、かなりのストレスだったということだ。
現場に駆け付けた俺に竹田が助けを求めてくる。
「山神ムサシィ!大変だァ!俺が愛の告白をしたアキちゃんがパブリックモンスターにィィッ‼」
「竹田ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ‼」
凍結の断罪剣士、色川ヨシノが現世に『凍結の断罪剣ヘイルセイバー』を召喚する。
地面に突き刺さった『凍結の断罪剣ヘイルセイバー』がヨシノに語りかける。
『さあ、ぬきなさい...』
凍結の断罪剣ヘイルセイバーを両手に持ったヨシノは、ヘイルセイバーから氷の波動を放つ。
「凍えなさい!パブリック・フリーズ‼」
ヘイルセイバーから放たれた氷の波動が、怪物と化したアキの全身を凍らせる。
ヨシノは氷の中に閉じ込められたアキに向かって、ヘイルセイバーを振り下ろす。
俺は凍結化したアキの前に立ちふさがる。
「なにするんですか!やめてください!どうしてアキを殺そうとするんですか?」
「アキは完全に自我を失っている、これ以上の被害拡大を防ぐ為には、処刑するしかないわ!」
言っていることが霧原カイトと同じだ。
「アキちゃんはまだ、誰も殺していません!」
「自我を失ったパブリックモンスターは人類の敵なのよ!」
俺は生命の断罪剣ライフセイバーを現世に召喚する。
地面に突き刺さった『生命の断罪剣ライフセイバー』が俺に語りかける。
『さあ、ぬきなさい...』
俺は両手に持った断罪剣ライフセイバーをパブリックモンスターと化したアキに向かって振るう。
「くらえぇぇッ!パブリック!ブレイカァァァァァァァーッ‼」
断罪剣ライフセイバーから、波動が放たれる。
しかし、自分の体を拘束していた氷を突き破ったアキは、パブリックブレイカーを回避する。
「俺の攻撃を避けた!」
「私の氷を破壊した!」
ヨシノがヘイルセイバーから氷の波動を放つ。
「凍えなさい!パブリック・フリーズ‼」
ヘイルセイバーから放たれた氷の波動が、怪物と化したアキの全身を凍らせる。
「今よ!山神ムサシ!氷が溶ける前に‼」
「わかりました!くらえぇぇッ!パブリック!ブレイカァァァァァァァーッ‼」
断罪剣ライフセイバーから、波動↓が放たれる。
『鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤
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パブリックブレイカー↑の直撃を受けたアキが人間の状態に戻る。
「ヨシノ...どうして、俺に協力してくれたんだ?」
「アキはまだ人を殺していなかった...」
「わかってくれたんだな!」
「勘違いしないで!私の両親は、自我を失ったパブリックモンスターに殺された...!しかも、そのパブリックモンスターは私の弟だった...だから、私は人を殺したパブリックモンスターは絶対に殺す...‼それがたとえ、あなたの知り合いでもね...!」
「色川...ヨシノ...!」
その日、予定されていた授業は全部、中止になった。
しかし、ここは偏差値Zの超底辺高、アルティメットジーニアス学園だ。
全授業が中止になろうと、ならずとも、生徒達は皆、学園内を、まるで自分の家のように、やりたい放題で遊んでいるのだ。
学生寮に戻った俺はヨシノを中に招く。
先程のこともあってか、とても空気が重い。
「これからは、アンタ、床で寝なさい」
「へぁッ?」
「ベットは私が使うわ!」
壁に耳でも当てて、俺とヨシノの会話を聞いていたのか、隣の竹田の部屋から、壁を何度も殴る音が聞こえてくる。
どうやら、竹田は俺とヨシノが同じ部屋で過ごしていることに、嫉妬しているらしい。
でも、竹田、今、俺とヨシノが気まずい関係になっているのは、お前がアキちゃんに告白したせいなんだぜ。
竹田はそんなこともお構いなしに、壁を殴り続ける。
次回予告 色川ヨシノ その2
後書き
次回もお楽しみに
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