イベリス
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第九十話 合宿最後の日にその一
第九十話 合宿最後の日に
合宿もいよいよ最後の日の前日となった。咲はここで部室で部長にこんなことを言った。
「合宿と言っても物々しくなかったですね」
「そうだよ、学校でやってね」
部長も普通の口調で答えた。
「それで学校で寝泊まりしてね」
「学校で食べてですね」
「そうしたものだからね」
それ故にとだ、部長は咲に話した。
「別にね」
「物々しくないですね」
「そうだよ」
「そうですか」
「だからね」
部長はさらに話した。
「軍隊の訓練とか」
「そんなのじゃないですね」
「体育会系の厳しいところは知らないけれど」
そうした部活はというのだ。
「この学校の文科系はね、吹奏楽部はスケジュール凄いけれど」
「他の部活はですね」
「それぞれの部の課題をしていたら」
それならというのだ。
「別にね」
「厳しくないですか」
「自由時間もね」
これもというのだ。
「かなりあるしね」
「そうですね、自習する時間も多かったですし」
「暇に過ごそうとしたら」
「かなり暇ですか」
「それに耐えられないかもね」
「何かする人だったら」
「色々やること見付けて」
「それでやっていけるね」
そうしたというのだ。
「合宿だよ」
「そうなんですね」
「だからね」
それでというのだ。
「小山さんもね」
「予習とか復習やることを見付けたから」
「いいんだよ、充実してね」
そうしてというのだ。
「いい合宿になったんだよ」
「そうですか」
「時間をどう使うかはね」
このことはというと。
「その人のね」
「それぞれですね」
「それぞれの人の努力でね」
これ次第でというのだ。
「かなり違うよ」
「空いている時間で勉強してもですね」
「いいしね」
それにというのだ。
「部活をしてもね」
「いいんですね」
「そして寝てもね」
この場合もというのだ。
「疲れていたらね」
「いいですか」
「疲れたら寝る」
部長はこうも言った。
「時と場合によってこれもいい時間の使い方だよ」
「寝ることも大事なんですね」
「睡眠時間もしっかり摂らないと駄目だよね」
「それですね、さもないと体調崩しますね」
「しっかり寝ないとね」
さもないと、というのだ。
「退潮崩すから」
「だから寝ることもですね」
「大事だよ」
「それで、ですね」
「寝ることもね」
このこともというのだ。
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