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ハッピークローバー

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第六十八話 夏の服なのでその十三

「ガンマンやカウボーイにもね」
「アフリカ系の人いたのよね」
「お仕事も就けたし会社も経営出来て牧師さんもいてね」
「普通だったのね」
「ええ、国内移動も出来たし」
「そうだけれど」
「これがネイティブだと」
 彼等の場合はというと。
「これがね」
「違うのよね」
「もうね」
 それこそというのだ。
「居留地にいて」
「インディアンの」
「それでよ」
「そこから出ないのね」
「出てもいいけれど」
 それでもというのだ。
「けれど失業率もね」
「高いのね」
「そうなの、まあアメリカの土地はね」
「元々あの人達の土地よね」
「ネイティブの考えは土地は皆のものってね」
 その様にというのだ。
「考えていて」
「そこを付け込まれたのよね」
「まあ私達もだけれどね」
 アメリカから来た娘は苦笑いで言った。
「アフリカ系もね」
「騎兵隊にいたってことは」
「そう、西部劇であったでしょ」
「そうよね、騎兵隊はインディアンと戦うから」
 理虹も言った。
「ヒーローだったのよね」
「そうよ、ガンマンやカウボーイは悪者と戦って」 
 荒野の無法者達とだ。
「騎兵隊はね」
「インディアン、ネイティブと戦うわね」
「そうするけれど」 
 それでもというのだ。
「アフリカ系の部隊もあったから」
「ネイティブの人達と戦っていたのね」
「そうなの」
 まさにというのだ。
「カウボーイも西部劇見たら」
「インディアンが攻めて来ると」
「戦ってるわね」
「あの人達は自分達の土地を奪い返しに来てるけれど」
「西部劇では悪者ね」
「カウボーイの三分の一がアフリカ系だったから」
 その実はだ。
「もうね」
「アフリカ系の人達も」
「アメリカ人だから」
 それ故にというのだ。
「そのことについては」
「ちょっと、な訳ね」
「ええ、そこはもうアメリカとしては」
「悪い部分ね」
「ちょっと言えないのよね」
「中々ね」
「そう、兎に角アメリカ人はね」
 そう呼ばれる人達はというのだ。
「アメリカ以外の国から来た人達よ」
「移民の国と呼ばれるだけあるのね」
「そうよ、その中で差別されてるのよ」
 アフリカ系はというのだ。
「あくまでね」
「そこ洒落になってないわね」
「けれどこうした話ってね」
 どうしてもとだ、理虹に話した。 
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