星河の覇皇
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第八十三部第三章 今だ目覚めずその四十六
「わかるな」
「はい、次はですね」
「通常艦艇の艦隊を動かし」
「そうしてですね」
「そちらからも攻めますね」
「そうしていきますね」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「敵の防衛ラインを破り」
「敵軍にもですね」
「大きな損害を与えますね」
「そちらも」
「そのつもりだ、ではまずはだ」
アッディーンは幕僚達に確かな声で告げた。
「あの艦を動かす」
「あの艦隊をですね」
「そうしますね」
「これより」
「そうだ、そしてだ」
アッディーンはさらに話した。
「充分な距離に入るとな」
「そこで、ですね」
「攻撃ですね」
「それを行いますね」
「そうしてだ」
アッディーンはさらに話した。
「敵艦隊にだ」
「防衛施設もですね」
「全てを」
「破壊して」
「そうしてですね」
「何度か攻撃を行ってな」
そのうえでというのだ。
「敵の防衛体制を破壊したうえでだ」
「通常艦艇の艦隊を進める」
「そうして混乱した敵に一撃を与え」
「そうしてですね」
「勝つ、今から攻撃を仕掛けるが」
アッディーンはこうも言った。
「だがだ」
「だが?」
「だがといいますと」
「若しここで攻撃を遅らせるだ」
その時はというのだ。
「シャイターン主席が戦場に戻るかも知れない」
「ですね、この機を逃すと」
「シャイターン主席が復帰して」
「そして、ですね」
「戦場に戻ってきて」
「また指揮を執りますね」
「そうなればだ、あの艦艇のこともだ」
オムダーマン軍が切り札にしていて使っているその兵器もというのだ。
「まさに即座にだ」
「見破られ」
「対策を考えだされて」
「そして攻撃を受けますね」
「そうなってしまいますね」
「だからだ」
それ故にというのだ。
「今しかない」
「攻撃の時は」
「あの艦艇使う時はですね」
「他にはありませんね」
「その機会は」
「だからだ」
アッディーンはさらに言った。
「ここは攻撃を仕掛けるぞ」
「わかりました」
「それではです」
「これより攻撃に移りましょう」
「そうしましょう」
「既にだ」
アッディーンは今度はこんなことを言った。
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