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神々の塔

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第八話 生贄の神々その九

「偉大なるクマゾッツ神との戦いにもですね」
「我等を加えて頂けるのですね」
「この素晴らしき戦に」
「そうして頂けますね」
「そや、当然私も戦うしな」 
 天蛇の背に乗っての言葉だ。
「頼むで」
「承知しました」
「では主様と共に」
「戦わせて頂きます」
「勝敗をつけるで」
 シェリルは真顔でこうも言った。
「クマゾッツ神との戦いでもな」
「ほな皆やるで」
 綾乃も言った、そうしてだった。
 速さが落ちたクマゾッツにそれぞれ連携しつつ渾身の総攻撃を浴びせた、それでこの神も退けたのだった。
 この階にいる神霊に全て勝った、すると神々は彼等に言葉をかけてきた。
「我等も倒すとはな」
「実に素晴らしい」
「では先に行くがいい」
「さらに上の階に進むのだ」
「まだまだ先は長いが」
「上を目指すのだ」
「そうさせてもらいます、ただめっちゃ傷付いたさかい」
 綾乃は神々に応える形で述べた。
「ここは一旦」
「そや、宿屋に戻った方がええわ」
 まさにとだ、芥川は綾乃のその言葉に応えた。
「次の神霊との戦いまでに絶対に宿屋はあるけど」
「そやけどやね」
「何分激しい戦いやった」
 それ故にというのだ。
「普通のモンやったら何十いや何百回死んでるかわからん様な」
「神様達との戦いだけあって」
「そやったからな」
「大事を取ってやね」
「一旦下の階の宿屋に戻ってな」
 そうしてというのだ。
「休むべきか」
「そやね、ほなね」
「ああ、戻ろうな」
「宿屋に」
「それで風呂に入って美味いもんもな」
「食べるんやね」
「そして戦に勝ったお祝いにな」
 それでともだ、芥川は話した。
「お酒もな」
「飲むんやね」
「そうしよな、戦いの前は控えたが」
「勝ったさかいやね」
「飲もうな、盛大に」
「わかったわ、ほなね」
「戻ろうな」
 宿屋にとだ、こう話してだった。
 綾乃達は宿屋に戻った、既に宿屋や道具屋の者達は彼等がクマゾッツ達に勝ったことを知っていてだった。
 笑顔で出迎えてくれた、綾乃達はその歓待を受けてだった。
 風呂に入り料理も出してもらった、料理は昨日よりもいいものであり酒もあった。その酒をであった。
 十人は乾杯して飲みはじめた、すると。
 宿屋の主は綾乃にだ、笑って尋ねた。
「若しかしてお酒はお好きですか」
「めっちゃ好きです」
 綾乃は赤ワインのグラスを一気に空けて自分で注ぎ込んでから話した。
「特に日本酒が」
「左様ですか」
「そやけどワインもです」
「お好きですか」
「そうですさかい」
 だからだというのだ。
「ボトルどんどん持って来て下さい」
「それでは」
 宿屋の主も応えた、そうしてだった。
 実際に酒をどんどん持って来た、こうしてだった。
 十人で飲んでいったがここでだった。
 リーは紹興酒を飲みつつこんなことを言った。 
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