イベリス
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第八十八話 合宿を過ごしてその八
「ゲームもしないと」
「勉強はかどらないの」
「どういう訳かね」
「そうしたタイプってことね」
「ええ、だから今もね」
漫画を読んでいるがというのだ。
「その後でね」
「予習復習もなのね」
「するわ」
「そうなのね」
「ええ、それで大学もね」
こちらもというのだ。
「先のことだけれど」
「考えてるのね」
「そうなの」
実際にというのだ。
「本気でね」
「一年から早いわね」
「資格も取りたいって考えてるし」
「資格?」
「教員免許とね」
咲はまずはこの資格を話に出した。
「博物館員に図書館の方もね」
「三つなの」
「あと取れる資格はね」
「取っていくの」
「その三つは絶対で」
それでというのだ。
「他にもね」
「取れたらなのね」
「そう考えてるから」
だからだというのだ。
「大学行きたいの」
「資格手に入れる為なのね」
「そう、資格があったら」
咲はその場合も話した。
「何かと就職に有利だから」
「取りたいのね」
「そうなの、だから勉強してるの」
「今からなのね」
「そうしてるの」
「先の先見てなのね」
「ええ、ただ偏差値の高い大学に行くつもりはね」
それはというと。
「あまりね」
「ないのね」
「偏差値が高くなくてもね」
それでもというのだ。
「資格が貰えたら」
「それでいいのね」
「私としてはね」
「そう考えてるのね」
「そうなの」
実際にというのだ。
「まあ行けたら行きたいけれどね」
「それならなのね」
「ええ、ただいい大学出ても馬鹿な人は馬鹿よね」
「東大法学部出てもね」
日本で最も偏差値が高いとされる大学をというのだ。
「それでもね」
「あれな人はあれよね」
「首席合格で司法試験合格して」
同級生は所謂勉強が出来ると言われる例をさらに話していった、勉強が出来るイコール頭がいいという考えから言った。
「それで国会議員になっても」
「あれな人はね」
「結局はね」
「そうよね」
「馬鹿な人はね」
それこそというのだ。
「どんな大学を出てもね」
「馬鹿なのね」
「ただね」
「ただ?」
「お勉強は出来ても」
それでもというのだ。
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