イベリス
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第八十七話 純文学は娯楽かその十
「努力しないとね、何でも」
「それで上を目指すのね」
「人間としてね、この場合は磨くって言うのね」
「それで人間のレベルを上げていくのね」
「そうしないとね、やっぱり人間として駄目だと」
それならというのだ。
「幸せになれないでしょうしね」
「それはそうね」
同級生もその通りだと頷いて答えた。
「やっぱりね」
「努力してね」
「自分を磨いて」
「いい人にならないとね」
「幸せになれないわね」
「人間の屑だとね」
所謂そうした輩ならというのだ。
「誰からも相手にされないし碌な環境じゃなくなるし」
「周りがね」
「そうなるから」
「ヤクザ屋さんみたいになったらね」
「最後は抗争で死ぬとかだしね」
「そんな末路になるわよね」
「そう考えたら」
それならと言うのだった。
「人間を磨かないとね」
「幸せになれないわね」
「幸せは歩いて来ない」
咲はこうも言った。
「そうも言うしね」
「そうよね」
「だったら」
それならと言うのだった。
「幸せに近付くことね」
「それでそうしたいなら」
「努力して」
「近付いてね」
「手に入れることね」
「そうよ」
まさにというのだ。
「そうすべきよ」
「そういうことね」
「それで自分を磨きもする」
「そうもすることね」
「それが結論ね」
二人で話した、そしてだった。
同級生はここで咲にふと気付いた様に尋ねた。
「ところで咲っちお風呂入った?」
「いや、まだよ」
咲はすぐに答えた。
「シャワーよね」
「そう、シャワー浴びてないのね」
「まだね」
「じゃあ入った方がいいわよ」
それならと咲に話した。
「やっぱりね」
「シャワー浴びないとね」
「一日一回でもね」
「やっぱり汚いわよね」
「特に今の季節はね」
夏はというのだ。
「汗かくし」
「そうよね」
「汗かいたら」
そうなればというのだ。
「その分匂いもするし」
「女の子の体臭ってね」
「これがきついしね」
「そうそう、男の子は知らないけれど」
咲もそれはと話した。
「これがね」
「結構以上にね」
「そうなのよね」
「だからよ」
それ故にとだ、同級生は咲に話した。
ページ上へ戻る