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妹とマンゴー

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第二章

「追いかけていったの」
「それで遅くなったの?」
「風に跳んだスカーフを追いかけて」
「それでなの」
「そうなの、それで遠くまで行って」
 追いかけていってとです、プレゼントしてくれたお義姉さんに答えました。
「やっと見付けたの、木にかかっていて」
「それでか」
「その実はその木に実っていたのか」
「そうなんだな」
「それを持って来たの、お土産にって」
 今度はお兄さん達に答えました。
「物凄く美味しそうだから」
「確かに美味しそうだな」
「物凄く甘い匂いがするぞ」
「これは少し食べてみようか」
 お兄さん達がまず言いました。
「そうしようか」
「そうだな、ここはな」
「折角アンビが持って来たんだし」
「何かと思ったらそうしたことだったのね」
「それなら仕方ないわね」
「スカーフが飛んだのなら」
 お義姉さん達も言いました。
「それならね」
「ええ、それじゃあね」
「許してあげましょう」
「けれど今度から気をつけなさい」
「人を心配させたら駄目だからね」
「スカーフより貴女の方が心配よ」
 アンビに注意もしました。
「だからいいわね」
「今度からよ」
「気をつけなさい」
「御免なさい」
 アンビも素直に謝って反省しました、それでいいとしてです。
 一家でまずはカリーを食べてでした。
 その木の実を食べます、その皮を剥いて実を一家七人で公平に切り分けて食べてみました。するとです。
「これは」
「とんでもなく美味しいぞ」
「こんな甘いものははじめてだ」
「香りもとてもよくて」
「何て素敵な食べものかしら」
「こんなものはじめてよ」
「凄く美味しい」
 お兄さんお義姉さん達だけでなくアンビもです。
 木の実の味に驚きました、それでです。
 お兄さん達もお義姉さん達もアンビに言いました。
「この実が実る木は何処にあるんだ?」
「よかったら教えてくれ」
「この実をまた食べたい」
「明日教えてくれるかしら」
「何処にあったの?」
「そうしてくれるかしら」
「うん、道は覚えているから一緒に行こうね」 
 アンビもこう答えてでした。
 そうして一緒に行きます、そしてなのでした。
 次の日アンビは家族をその木のある方に案内しました、するとです。
 その木には実が数えきれない程実っていました、それで一家は大喜びでもいで取ってそうしてでした。
 持って来た背負う大きな籠に入れて持ち去りました、そのうえで一家でお腹一杯食べましたがそれでもです。
 沢山残りました、それで家族でお話しました。
「これは売ったらいいな」
「そうだな、これは売れるぞ」
「まだ沢山あるし沢山売れるぞ」
「種はお家の傍に埋めましょう」
「そうしたらそこから木が出てそこから実が実るわ」
「そうしてその実を売りましょう」
「うん、そうしよう」
 一家でこうお話してでした。 
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