アイビーリーグ
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第二章
多くの者がここからアイビーリーグを蔦のリーグを考えそれで話す様になった、それで応援するが。
後になってだ、この記者は言った。
「あれ僕が書き間違えたんだよ」
「そうなんですか」
「リーグ同士と書く筈が」
本来の名称通りにというのだ。
「蔦とね」
「書いてしまって」
「綴りは同じだから」
アルファベットのというのだ。
「だからね」
「それで書いたんですか」
「それがだよ」
まさにというのだ。
「そのまま定着したんだよ」
「アイビーリーグはですね」
「リーグ同士というのに」
本来の意味はというのだ。
「それがね」
「蔦ですね」
「それになったんだよ」
「そうでしたか」
「実際にね」
まさにとだ、記者は話をしている者に笑って言った。
「どの大学でもね」
「校舎に蔦が絡んでいるので」
「ブリンストンをはじめとしてね」
それでというのだ。
「蔦が絡んでるから」
「尚更ですね」
「定着したよ」
「そうでしたか」
「いや、書き間違いが」
記者はここで少し苦笑いになってこうも言った。
「こう定着するなんてね」
「世の中何があるかわからないですね」
「全くだよ」
こう言うのだった、そして。
この記者は日本に旅行に行ってだった。
野球が好きで関西に来た時に大阪から足を運んで甲子園球場に行ったがその球場を見て笑って言った。
「いや、ここでも蔦が絡んでるね」
「あれっ、あんた確か」
ここで面長で背の高い白人の男が彼に声をかけてきた。
「アイビーリーグの記事を書いた記者だね」
「そうだけれどね、そう言う君は」
「バッキーっていうんだよ」
彼は笑って名乗った。
「ジーン=バッキー、この甲子園が本拠地の阪神でピッチャーをやってるんだよ」
「そうなんだな」
「アメリカで蔦と言うとな」
「アイビーリーグだけれど」
「そうだけれどな」
「僕が書き間違えたあれだね」
「日本だとな」
今自分達がいる国ならというのだ。
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