ドリトル先生とタキタロウ
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第九幕その十
「豊かになって飢饉もね」
「なくなったね」
「だから東北もこうしてだね」
「色々なものが食べられるのね」
「今では」
「色々な作物が採れる様になって」
そしてというのです。
「日本全体が豊かになってね」
「それでだよね」
「こんなに豊かになったからね」
「じゃあもう飢饉もないね」
「その心配はなくなったね」
「有り難いことにね、餓えないで豊かに暮らせたら」
それならというのです。
「こんないいことはないよ」
「全くだね」
「それが今の日本でね」
「そして今の東北だね」
「そうなっているね」
「そうだよ」
こう言ってでした。
先生は日本酒を飲みました、今日飲むのはそのお酒ですが。
その日本酒を飲んで、です。笑顔で言いました。
「いやあ、山形のお酒だけれど」
「美味しいんだね」
「先生日本酒も好きだけれど」
「そちらもだね」
「美味しいんだね」
「そう、美味しくてね」
それでというのです。
「こうしたお鍋にもだよ」
「合うんだね」
「しかもあったまるし」
「最高なんだね」
「そうだよ、これはいいよ」
飲みつつ言います。
「日本酒も」
「先生色々なお酒飲むけれどね」
「ウイスキーにワインにブランデーに」
「ビールも飲むし」
「焼酎や梅酒もだね」
「それで日本酒もだね」
「飲むよ、ただ日本酒をこうしてよく飲む様になったのは」
それはというのです。
「日本に来てからだよ」
「そうだね」
「というか先生の食生活って来日するまでイギリスのままで」
「豊かじゃなかったね」
「イギリスってそっちは評判よくないから」
「世界的にね」
「世界的だけじゃないね」
先生はイギリスの食文化について少し苦笑いになってお話しました。
「もう歴史的にね」
「そうだよね」
「美味しいって言われたことないよ」
「朝食やティータイムは兎も角として」
「全体的にね」
「それで僕もただ飲んで食べてるだけだったけれど」
それがというのです。
「来日してからね」
「変わったよね」
「色々なものを食べてね」
「そして飲んでね」
「変わったね」
「そうなったね」
「それで日本酒もだよ」
今飲んでいるお酒もというのです、きりたんぽを食べてなのでお米にお米でという組み合わせになっています。
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