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ハッピークローバー

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第六十四話 料理部だから思うことその十三

「これからがね」
「本番ね」
「うん、だからね」
 それでというのだ。
「これからね」
「どんどん飲むのね」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「酔うわ」
「じゃあ私もね」
「どんどん飲んでよね」
「酔うわ、日本酒大好きになったし」
 このこともあってというのだ。
「楽しんでね」
「飲むのね」
「ええ、お酒はあれよね」
 ブラジルから来た娘は笑ってこうも言った。
「楽しんで飲むものよね」
「お母さんに言われてるのよ」
「何て?」
「お酒は楽しんでね」
 そうしてというのだ。
「飲むものだってね」
「そう言われてるの」
「そうなの」
 こう友達に話した。
「いつもね」
「いいことね、自棄酒なんてね」
 それこそとだ、ブラジルの彼女も応えた。
「もうよ」
「飲まない方がいいわよね」
「私実はこの前サッカーでブラジルが負けて」
「国債試合で?」
「そうなってね」
「ああ、自棄酒飲んだのね」
「いや、ブラジル人で集まって」
 そうしてというのだ。
「ほら、三年生のアレンカールさんね」
「ああ、あのカポエラの」
「あの人に言われて集まって」
「試合観てたの」
「観ながらどんどん飲んでて」
 そうしていてというのだ。
「負けた時残念だから飲んで明るく笑ってね」
「それで忘れるってなったの」
「それでそうしたら」
 それならというのだ。
「実際にね」
「忘れたの」
「ええ、ただ物凄く飲んだから」
 それでというのだ。
「すっかりね」
「酔い潰れたの」
「二日酔いだったわ、皆」 
 そうなったというのだ。
「翌朝ね」
「相当飲んだのね」
「ワインにビールに焼酎にウイスキーにテキーラにね」
「色々飲んだの」
「もう皆でお酒はあるものをね」
 それをというのだ。
「何でも飲んでたから」
「色々飲んでたのね」
「いやあ、試合負けた瞬間にアレンカールさんに言われて」
 その彼にというのだ。
「負けても明るくってね」
「それで明るく沢山ね」
「私ウイスキーボトルで飲んでたわ」
「一本空けたの?」
「それまでも結構飲んでてね」 
 そうしてというのだ。
「その後でね」
「ウイスキーボトル一本空けたの」
「ロックでね、それで次の日ね」
「二日酔いだったの」
「頭が凄く痛かったわ」 
 かな恵に笑って話した。
「本当にね」
「そうだったの」
「それで試合観てた皆男女に分かれて朝早くにね」
「八条学園の伝統やったのね」
「熱いお風呂かサウナに入って」
「お酒抜いたのね」
「私最初に思いきり冷たいシャワー浴びたわ」
 かな恵にそうしたと話した。 
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