イベリス
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第八十五話 夕食もその六
「不良高校の札付きなんてね」
「十代でもなのね」
「碌でもない顔してない?」
「そうかもね、交際相手の連れ五の子供虐待してた奴の顔見たら」
咲はネットで見たそれの話をした、こうした輩は最早生きた虎の餌にすべきだと思いつつそうした。
「二十代前半でね」
「碌でもない人相だったのね」
「一目見て」
まさにそれでというのだ。
「これは屑だってね」
「思える位なの」
「酷いね」
そうしたというのだ。
「人相だったわ」
「そうだったのね」
「そう思うと」
「若くてもね」
「私達の年代でもなのね」
「あんまりにも酷い奴はね」
見れば男子生徒は三年生に注意されていた、いい加減にしないと退部にさせるぞと本気の顔で言われている。
「ああしてよ」
「もう人相に出ていて」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「醜いのよ」
「そうなのね」
「いや、不細工って言うより」
「日本語だとね」
「醜いって言ったら」
「きついでしょ」
「ええ、もう凄く悪くね」
それこそというのだ。
「思えるわ」
「これが日本語なのよ」
「魔法みたいに変わるわね」
「ええ、けれど私人の顔のことは言わないけれど」
咲はそれでもと話した。
「あいつの顔はね」
「悪いでしょ」
「ああ、これは悪い顔だってね」
その様にというのだ。
「思えるわ」
「如何にも性格悪そうでしょ」
「あれはいい生き方してこなかったわね」
「そうよね」
「絶対に近寄らない方がいいわね」
「ええ、屑だからね」
同級生は言い切った。
「自分だけだから」
「世の中色々な人いるしね」
「そうよね、中にはね」
こうもだ、咲は話した。
「過去のトラウマで物凄く卑劣で残忍で陰湿で執念深くなった」
「そんな人もいるのね」
「それで復讐鬼にまでなった」
「それは極端ね」
「こうした人になったら」
それこそというのだ。
「大変よね」
「そうした人っていつも過去に何かした相手恨んでるわよね」
「物凄くね」
「憎んで」
「それが止まらないわね」
「いつも誰かを恨んで憎んでだと」
それならというのだ。
「大変よ」
「心が休まらないわね」
「それでいつも復讐を考えていたら」
「余計に大変ね」
「過去に何があっても」
それでもというのだ。
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