ドリトル先生とタキタロウ
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第八幕その十一
「他の写真や目撃談もおかしなものが多いけれど」
「実在を言える写真や目撃もあるね」
「その中には」
「そのことを考えたら」
「ネッシーは実在する」
「先生はそう言えるね」
「そうだよ、そしてタキタロウもね」
今先生が調べているこのお魚もです。
「ちゃんと目撃例があってこうして魚群探知機にも反応があるし」
「しかも剥製があるし」
「食べた人もいるし」
「それならだね」
「実在は間違いないね」
「そうだよ、ただどの種類かはね」
このことはというのです。
「はっきり言えないよ」
「まだ調べる必要があるね」
「実在は間違いなくても」
「それでも」
「そうだよ、ただ完全な淡水魚であることはね」
このことはというのです。
「僕は間違いないと思うよ」
「鮭とかじゃないね」
「海に行ったりするお魚じゃないね」
「そこは違うね」
「うん、違うよ」
それはと言うのでした。
「だってこの大鳥池は堰止湖だからね」
「川があってそこから海につながってるけれど」
「山奥にあるし」
「その川も細いし」
「海とのつながりはあまりないね」
「そう、ないよ」
実際にというのです。
「だからね」
「それでだよね」
「鮭みたいに海と川を行き来するお魚じゃない」
「完全な淡水魚ね」
「そうだね」
「だからマスの可能性は」
このお魚であることはというのです。
「ほぼないね」
「マスも海に行くしね」
「川と行き来するし」
「それじゃあだね」
「マスではないね」
「うん、イワナとかね」
そうしたというのです。
「そうした種類の大型のものだってね」
「先生は考えているんだね」
「タキタロウについては」
「大型の淡水魚」
「そうなのね」
「そうじゃないかなって考えているよ、それにね」
先生はさらにお話します。
「二メートルはあるっていうお話はね」
「それもないんだね」
「タキタロウについては」
「そこまで大きくない」
「そうなんだ」
「そうだと思うよ、一メートルあるかどうか」
それもというのです。
「そこまで大きくないんじゃないかな」
「大きいっていうけれど」
「二メートルもないのね」
「そうしたお話もあるけれど」
「実は一メートルあるかどうか」
「それ位なんだ」
「そうだと思うよ、だから日本最大の淡水魚は」
それは何かといいますと。
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