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ドリトル先生とタキタロウ

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第八幕その四

「この人の本心は。けれどね」
「日系人を迫害しても」
「アフリカ系の人達の未来を切り開いたんだ」
「キング牧師やマルコムエックスと一緒に」
「そうしたんだ」
「十万の日系人の人の生活を名誉を奪ったけれど」
 人種差別を支持してというのです。
「積極的に法律家として政治家として」
「けれど法律家としてアフリカ系の人達の未来を切り開いて」
「今のアメリカにつなげたんだ」
「今じゃアフリカ系の多くの人達が活躍しているけれど」
「そのはじまりにもなったんだ」
「そうなんだ、二千万のアフリカ系の人達の未来を切り開いて」
 法律家としてそうしてというのです。
「今のアメリカの人種意識も変えて沢山の少数の人達の社会進出を保証したんだ」
「そこに日系人も入ってるよね」
「アメリカの目立つ場所に日系人の人多いけれど」
「メジャーでも野茂選手やイチロー選手が活躍したし」
「そのことにもつながってるのかな」
「野茂選手はイチロー選手の国籍は日本のままでもね」 
 それでもというのです。
「やっぱり公民権運動がなかったら」
「成功していなかったら」
「若しそうだったら」
「野茂選手もイチロー選手も出て来なくて」
「今話題の大谷翔平選手もだね」
「確かに大谷選手は凄いよ」
 先生が見てもです。
「もう超人と言っていいよ」
「そうだよね」
「あの人は別格よ」
「本当に超人だよ」
「何と言っても」
「その大谷選手の活躍も」
 このこともというのです。
「若し公民権運動が成功していなかったら」
「なかったかも知れない」
「そう思うとアール=ウォーレンって人の貢献は大きいね」
「キング牧師だけじゃ成功しなかったかも知れないし」
「最高裁判所長官のこの人がそうした判決を下さなかったら」
「本当にどうなっていたか」
「僕はこの人は本当に改心してね」 
 自分の行いを反省してというのです。
「公民権活動に貢献したと思うよ」
「人種差別をした過去を恥じて」
「そうしてなのね」
「それで差別撤廃の為に働いた」
「そうしたんだ」
「そうだと思うよ、そう思うとね」
 それならというのです。
「この人は罪はあってもね」
「功績は大きいね」
「それもかなり」
「確かに十万の日系人の人達を迫害したけれど」
「二千万のアフリカ系の人達の未来を切り開いて」
「今のアメリカの人権にもつなげたから」
「凄い貢献だね」
「そしてその人が言ったんだ」
 まさにというのです。
「法律はこの日この時と無関係ではない」
「法律は生きものだっていうし」
「変わるものだね」
「普遍じゃない」
「そうよね」
「だからブラック企業やDVを昔の感覚で語るとね」
 そうすればというのです。
「間違えるよ」
「そうなるね」
「今は今の考えがあるから」
「そのことを踏まえて考えないと」
「ブラック企業は労働問題でもあるし」
「そのことも頭に入れてね」
「そして暴力はね」  
 これはというのです。 
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