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X ーthe another storyー

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第五話 神剣その九

「すぐに病院に連絡だ」
「そうだな、急ごう」
「おい神威!」
 ここで空汰も社の中に来た。
「どないしたんや!」
「!?これは」
「嘘っ、酷い!」
 嵐と護刃は護鏡を見て言った。
「すぐに救急車を呼びましょう!」
「さもないと取り返しがつかないことになるわ」
「これは間に合う」
 空汰は護鏡を見て言った。
「そやからな」
「間に合うのか」
「ああ、今のうちに連絡したらな」
 病院にとだ、空汰は神威に答えた。
「間に合うわ、そやからな」
「今すぐにだな」
「救急車呼ぶんや」
「わかった、そうする」
「父さん安心してくれ」
 封真は空汰の言葉を受けて言った。
「助かるそうだ」
「そうなのか」
「今すぐ連絡をする」 
 病院にというのだ。
「救急車を呼ぶからな」
「そうか」
「ああ、少し我慢してくれ」
「小鳥は何処だ」
 神威は彼女のことを思い出した。
「一体」
「もうそろそろだ」
「帰って来るか」
「その頃だ」
 こう神威に話した。
「だからな」
「そうか、ならな」
「小鳥が戻って来たらか」
「その時にだ」
 まさにというのだ。
「話そう」
「そうしてだな」
「一緒に病院に行く」
 こう封真に話した。
「それでいいな」
「わかった」
 封真もそれならと応えた。
「そうしよう」
「よし、じゃあな」
「もう連絡したで」
 空汰が言ってきた。
「すぐに救急車が来てくれるわ」
「そうか」
「命に問題があらへんのやったら」 
 空汰はさらに話した。
「出血が多なかったらや」
「心配無用だな」
「ああ、充分間に合う」
 神威に微笑んで述べた。
「安心するんや」
「わかった、すまない」
「礼には及ばんわ、当然のことや」
「当然か」
「人を助けることはな」
「そうですよね」
 護刃は空汰のその言葉に頷いた。
「人が困っているなら」
「やっぱりな」
「助けないといけないですね」
「そや、ほなな」
「救急車を呼んだことも」
「当然や」
「当然か、そうか」 
 神威は二人のやり取りから二人の人間性を感じて言った。 
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