寂しさから解放されて
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第一章
寂しさから解放されて
アメリカカルフォルニア州の道路脇にだ。
二匹の薄茶色の髪の毛の子犬達を見てだった。心ある人々は話した。
「大丈夫かあの子達」
「寄り添い合ってるけれど」
「ここは車が多いし」
「ちょっとふらっと動いたら轢かれるぞ」
「そうなるから」
「ずっとここにいたら危ないわ」
「すぐに保護団体に連絡しましょう」
こうした話が為されてだった。
すぐに心ある人達が動物保護団体に連絡をした、それでだった。
ある動物保護団体のスタッフであるローレン=ボーゼン顔の下半分を濃い髭で覆った大柄なアフリカ系の男性である彼が同僚達と一緒に来てだった。
犬達を保護した、そのうえで。
犬達を団体の施設に連れて行ってご飯を食べさせて獣医に診てもらうとだった。
獣医はボーゼンにこう話した。
「病気はありません、蚤もいないので」
「そうですか」
「すぐに奇麗にして」
そしてというのだ。
「フィラリアや狂犬病の予防接種をして」
「ご飯も食べてもらって」
「そしてです」
そのうえでというのだ。
「後はです」
「健康を回復してもらえば」
「里親を探せます」
「それは何よりです、この子達はです」
ボーゼンは獣医にほっとした顔になって話した。
「実はです」
「はい、何でもずっと兄弟で、ですね」
「寄り添い合ってです」
そのうえでというのだ。
「護り合っていました」
「そうした優しい子達ですね」
「ですから」
それ故にというのだ。
「絶対にです」
「幸せになって欲しいですね」
「後はSNSも使って」
「里親をですね」
「探します」
こう話してだった。
二匹はそれぞれ雄だったので兄犬はコナ、弟はオスナーと名付けて里親を募集した、コナは大人しい性格でオスナーはやんちゃだったが二人共愛嬌に満ちていてだった。
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