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神々の塔

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第二話 冒険の準備その六

「もうな」
「意味がないわね」
「今の科学は全てやない」
「科学は永遠に進歩していくわよ」
「そうしたもんやからな」
「今の科学だって進歩してね」
「ずっとよおなってな」
 そうしてというのだ。
「例えば頭に付けて空を飛ぶ」
「あの小さなプロペラもね」
「科学が進歩したらな」
 そうなればというのだ。
「実現出来るかも知れん」
「そうよね」
「それを今の科学でや」
「出来ないとばかり駄目出ししてもね」
「意味ないわ」
「全く以てそうね」
 アレンカールもその通りだと答えた。
「それを何冊も本に出すなら」
「それだけの文章書くならな」
「もう無駄よ」
「人生のな」
「そんな文章が読んでためになるか」
「ならんわ」
 魯は言い切った。
「絶対にな」
「その通りね」
「そんなもん読むよりも」
「どうしたら実現出来るか」
「そう考えた方がな」
 そちらの方がというのだ。
「遥かにや」
「ええわよ」
「その通りや」
「ほんまにね」
「それを思うと」
「空想とか科学とか」
「そんなもんはや」 
 それこそというのだ。
「まさにな」
「何の意味もないわね」
「それよりもあの漫画やな」
「読んでね」
「凄い、どうしたら実現出来るか」
「そう考えてね」
「そしてや」
 そのうえでというのだ。
「実現する様にな」
「努力する方がね」
「ずっとや」
「いいわね」
「そうや」
「あれは出来ないこれは出来ない」
「そう言うてもや」
 それではというのだ。
「何もや」
「出来へんわね」
「そういうことや」
「というか今の技術で未来の技術言うなんてな」
 トウェインも顔を顰めさせて言った。
「アホの極みやろ」
「未来はずっと進歩しているわね」
「二十世紀の末と今比べてもな」 
 二十世紀前半をというのだ。
「相当にや」
「ちゃうわね」
「それだけ進歩してるさかいな」 
 だからだというのだ。
「二十二世紀の技術なんてな」
「今の技術ではね」
「語れる筈ないわ」
「空を飛ぶ小さなプロペラも」
「そや、そんなん言うてな」 
 あれは無理これは出来ないとだ。 
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