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車のボンネットにいた猫

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第一章

             車のボンネットにいた猫
 OLをしている枚田恭子胸が目立ち一六二位の背ではっきりしている二重の長い睫毛を持つ目と細く切れ長の眉に茶色にした肩までの髪に大きめの唇と丸めの顔を持つ彼女は。
 仕事帰りにだ、会社の駐車場に停めていた自分の車のボンネットに白が多く足や腰の一部が黒くなっている猫を見て言った。
「猫?」
「ニャ~~~」
「首輪してるから飼い猫?」
 自分の車のボンネットの上に自分の方を見て座っている猫を見て言った。
「しかも何処かで見た様な」
「あれっ、ミーコじゃないか」 
 ここでだった。
 会社の先輩である山本裕三背が高く長方形の顔と小さな丸い目を持つ黒髪を短くした顎が長く一九〇近い痩せた身体の彼が言ってきた。
「何でここにいるんだ?」
「あっ、この子先輩の家の猫でしたね」
 恭子もここで思い出した。
「前に先輩のお家に会社の人達と一緒に及ばれして」
「うちの奥さんのご飯食べたな」
「はい、その時にです」
 恭子はさらに言った。
「この子いましたね」
「そうだよ、何でミーコがこんなところにいるんだ」
 山本は首を傾げさせて言った。
「家猫なのにな」
「先輩のお家って職場から結構離れてますね」
「それなのにどうしてここにいるんだ」
 首輪の名前と電話番号を確認すると確かにミーコでだ、山本はまた言った。
「不思議だな」
「奥さんから連絡来てません?」
「あっ、携帯忘れてた」
 山本は自分の身体をチェックしてこのことに気付いた、そしてだった。
 自分の車を確認するとだ、助手席にあったので言った。 
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