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神々の塔

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第一話 衝撃の後でその十

「僕はです」
「動かんのやね」
「今星の方々は交代で試練に出ておられ」
「人手もないし」
「優秀な指揮官がです」 
「足りんわ」
「そのこともありますし僕なぞ」
 太宰は自分のことも話した。
「戦は不得手なので」
「自分も戦えてるで」 
 芥川は太宰の軍事的資質について客観的に見て彼自身に述べた。
「ちゃんとな」
「いえ、それでもです」
「専門的やないか」
「やはり僕は政の者です」 
 そちらを得意としているというのだ。
「そうですさかい」
「戦はか」
「守りに徹し」 
 そうしてというのだ。
「国境を守り抜きます」
「そうしてくれるか、枢軸も今は動けん」
 戦った彼等もというのだ。
「勝つには勝ったが」
「損害が大きいですね」
「むしろ僕等以上にや」
「損害を受けていますね」
「そうした状況やさかいな」
 それ故にというのだ。
「今は軍の復興にや」
「僕達以上に取り組んでいて」
「当分はな」
「攻めて来ないですね」
「そや、そして欧州はな」 
 芥川は彼等のことも話した。
「やっと統一してや」
「発展させている最中ですね」
「つまり内政に必死でや」
「他の勢力を攻めるどころやないです」
「そやからな」
「外にはですね」
「国境を固めるだけでな」
 それだけでというのだ。
「充分や」
「問題は内ですね」
「テロリスト集団巨人軍の掃討があるが」
「それはですね」
「喜久子ちゃんに任せるしな」
「警察を預かる彼女に」
「自分はそれを助けてな」
 その喜久子をというのだ。
「よろしゅう頼むで」
「内のこともですね」
「そや、警察にや」
「軍を用いて」
「その様にな、傷を受けても五千万以上の軍がおるさかい」
「国防は十分です」
 内のそれもとだ、太宰は答えた。
「それでは」
「ああ、留守の間はな」
「お任せ下さい」
「外交はカマンダ君がおるし」
 綾乃は外務大臣である彼の名を出した。
「あの子に任せたらな」
「問題なしや」
「そやね」
「あいつは絶対と言ってええ平和主義やが」
 芥川は彼の思想も話した。
「サプールでな」
「サプールは絶対に争わへんね」
「それが信条や」
 サプールのというのだ、彼等のこの考えはこの世界でも同じでありカマンダもサプールである異常そうであるのだ。 
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