ハッピークローバー
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第五十八話 祭りが終わってその十一
「何といっても」
「そうよね」
「けれど自殺はよくないわよ」
理虹は眉を顰めさせて言った。
「例え長くなくても」
「最後まで生きるべきね」
「自殺嫌いな人っているでしょ」
「そんなことするなってね」
一華は理虹のその言葉にも応えた。
「もう絶対にね」
「否定する人いるわね」
「キリスト教もそうだしね」
この宗教ではかなり厳しく戒めている。
「そうでなくてもね」
「嫌いな人いるわね」
「私もね」
「自殺は好きじゃないのね」
「それはね」
どうにもとだ、理虹に話した。
「好きになれないわ」
「そうなのね」
「苦しい時はあっても」
それでもというのだ。
「出来る限りね」
「生きるべきね」
「死んだら終わりだから」
「それでなのね」
「逃げても隠れてもいいから」
そうしてもというのだ。
「自殺はね」
「しないことね」
「生きていたら」
そうしていたらというのだ。
「何時かね」
「いいことあるわね」
「状況もね」
これもというのだ。
「その時は辛くても」
「自殺する位に」
「辛い時は終わるから」
「そうなるわね」
「絶対にね」
こう一華に話した。
「どんなことでも終わるでしょ」
「それこそ辛い時も」
「だからね」
それでというのだ。
「その時は何をしてもね」
「逃げても隠れても」
「最悪引き籠っても」
そうもしてというのだ。
「やり過ごして」
「それが終わるのを待つことね」
「そうでしょ、誰かに相談してね」
「助けてもらうとか」
「もう自殺するなら」
「相当追い詰められてるのは明らかだしね」
一華も言った。
「自殺するよりね」
「誰かにすがった方がね」
「いいわね」
「プライドがあってどうしても」
理虹は難しい顔で述べた。
「言えないとかはね」
「もうなのね」
「かなぐり捨てて」
そうしてというのだ。
「信頼してる人によ」
「すがってもいいのね」
「恥ずかしいとかプライドとか」
そうしたことはというのだ。
「本当にね」
「もう捨てて」
「そしてね」
「生きることね」
「生きていたら何とでもなるでしょ」
「そうよね」
かな恵もそれはと答えた。
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