ドリトル先生とタキタロウ
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第六幕その二
「まずはね」
「そうそう、それだね」
「熊は刺激しない」
「他の野生動物と同じで」
「熊も刺激しない」
「それが第一だね」
「そうだよ、日本の熊は北海道以外はツキノワグマでね」
先生は熊の種類のお話もしました。
「小さくて大人しいけれどね」
「そうだよね」
「ツキノワグマは大人しいよね」
「しかも熊としては小さくて」
「危険は少ないけれど」
「けれど刺激したらよくないよ」
それはというのです。
「やっぱりね」
「そうそう、熊は熊だよ」
「だからね」
「気をつけないといけないね」
「ヒグマよりは危険は少ないけれど」
「それでもね」
「ツキノワグマでも襲われたら大怪我をするからね」
そうなってしまうからだというのです。
「気をつけないと駄目だよ」
「そうだよね」
「若し変なことしたらね」
「本当に大怪我するから」
「刺激したら駄目だね」
「うん、それはね」
先生は森の地表を見て土壌にです。
生きものの糞も見ます、そしてでした。
そのうえで、です。先生はこうも言いました。
「うん、色々な種類の生きものが沢山いるね」
「そういうの糞でもわかるからね」
「糞って大事だね」
「本当に」
「そして野犬や野良猫もいないよ」
こうも言った先生でした。
「糞を見るとね」
「捨て犬も捨て猫もいない」
「そのこともいいことね」
「昔は山に捨てる人とかいたそうだけれど」
「そうした人もいなくて」
「本当にいいね」
「そのこともね」
皆も先生と一緒にそのことを喜びます。
「日本は山が多いから」
「犬や猫をそこに捨てるんだよね」
「そうした悪い人もいるんだよね」
「残念なことに」
「ふわりの前の飼い主の人達は絶対に許されないことをしたけれど」
それでもというのです。
「あの人達以上に酷い人達もいてね」
「保健所に預けないで」
「山に捨てるんだよね」
「昔の姥捨て山みたいな感じで」
「そうするのよね」
「流石にそうした行いは駄目だって考えが浸透してね」
日本にというのです。
「する人は物凄く減ったけれどね」
「自分が捨てられたらどう思うか」
「そのことを考えて欲しいね」
「全く以て」
「犬や猫を捨てるより」
「そうだよ、皆命があるんだ」
先生は言いました。
「そのことを忘れたら駄目だよ」
「知らないなら知る」
「そうだね」
「そうしないと駄目だね」
「聞いた話だと自分達が旅行に行きたいからね」
ただそれだけの為にです。
「家の猫を捨てる家族がいるらしいよ」
「それペットホテルや知り合いの人に預かってもらえばいいよ」
「それだけで捨てるの?」
「猫はおもちゃじゃないよ」
「何それ」
「そしてその家の父親が酷くて」
先生はお顔を曇らせてお話しました。
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