ドリトル先生とタキタロウ
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第五幕その九
「調べた訳ではないからね」
「だからだね」
「それはだよね」
「先生もわからないね」
「そうだね」
「うん、タキタロウはこうした場所にいて個体数も少ないみたいだからね」
その為にというのです。
「幻の魚と呼ばれて調査もね」
「進んでいないね」
「そうだね」
「本当に」
「そうなんだ、実在は間違いないと言っても」
このことはいいとしてというのです。
「かろうじてそれがわかってる位で」
「それでなんだ」
「わかっているのはそれ位で」
「他にはだね」
「それが実情なんだ、もっと調べて」
そうしてというのです。
「確かめていかないとね」
「駄目よね」
ダブダブが応えました。
「これから」
「もっとよく調べて」
ホワイティも言います。
「確めないとね」
「そうだね」
「イワナにしてもマスにしても」
チープサイドの家族も言います。
「それぞれの科でどう分類されるか」
「どんな種類かもね」
「生物学ってそういうものだしね」
老馬も言います。
「しっかり確めないとね」
「出来るだけ細かく確かめて分類までして」
ジップも言いました。
「生態系も調べないとね」
「ただ実際にいて何の種類か確かめて終わりじゃない」
トートーも言います。
「そうだね」
「出来るだけ細かく調べる」
チーチーはここでこうも言いました。
「それが学問だね」
「そうしたことがわかっていないとね」
今言ったのはガブガブです。
「駄目だっていうしね」
「まともな学者さんなら」
それならとです、ポリネシアは言いました。
「そこまでしないとね」
「そして先生はまともというかね」
「立派な学者さんだからね」
オシツオサレツはそれでと言いました。
「それじゃあね」
「そこまでするね」
「学者としてすべきことはするよ」
先生は皆に穏やかに答えました。
「そうするよ」
「そうよね」
「それが先生だからね」
「そうするよね」
「そうだね」
「勿論だよ、あとね」
先生はさらに言いました。
「捏造は絶対にだよ」
「したらいけないね」
「学者なら」
「そうだね」
「それだけはね」
「こうした話はあるけれど日本でもあったんだ」
この国でもとです、先生はとても残念そうに言いました。
「一番有名なのが考古学だね」
「そうなんだ」
「考古学であったんだ」
「そうしたお話が」
「そうなんだ、ゴッドハンドと言われて」
そうしてというのです。
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