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同じウェディングドレスでも

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第二章

「気に入ったらね」
「それでいいってことね」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
「ウェディングドレスはね」
「これにするんだ」
「そうするわ、貴方はどうするのかしら」
「僕はこれだね」
 光は自分が着るウェディング用のタキシードを選んだ、それはというと。
 白いオーソドックスなものだった、それを見て言うのだった。
「僕はこれでね」
「いいのね」
「君の言葉聞いて思ったよ、自分がいいと思ったら」
「他の人が着たものでも」
「オーソドックスなものでもね」
 それでもというのだ。
「自分がいいと思うかどうかだよ」
「それ次第ね」
「だからこれにするよ」
 そのタキシードの写真を指差して話した。
「僕はね」
「じゃあ二人でね」
「お互い選んだものを着て」
「そのうえでね」
「式に出ようね」
「そうしましょう」
 二人でこう話してそしてだった。
 二人はそれぞれ選んだタキシードそれにウェディングドレスを着てだった。
 結婚式の主役になった、そのうえで二人は夫婦となったが。
 二人で話した。
「いい結婚しだったわね」
「そうだね」
 二人の家、マンションの中で話した。
「何もかもが最高の」
「ウェディングドレスもね」
「何もかもがよかったよ」
「最高の式だったわ」
「二人のいい思い出で」
 そしてというのだ。
「結婚のはじまりの」
「とっておきの思い出になったわね」
「じゃあこの思い出を胸に」
「これからも二人でね」
「素敵な思い出を作っていこうね」
「一緒にね」
 夫婦で笑顔で話した、そして共に部屋に飾ってある写真を見た。そこにはタキシードとウェディングドレスを着て笑顔になっている二人がいた。それぞれが選んだそれを着て。


同じウェディングドレスでも   完


                      2023・1・17 
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