ドリトル先生とタキタロウ
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第四幕その九
「今ではだよ」
「あちらが九州に行ったから」
「福岡に」
「それで別々になったわね」
「阪神とは」
「元々リーグも違うしね」
セリーグにパリーグにというのです。
「今じゃ完全に違うね」
「同じ関西にいた頃は南海だったね」
「ソフトバンクでなくて」
「親会社は最初南海で」
「ダイエーになって九州に移って」
「今はソフトバンクだね」
「そうなったんだよ、ただ終戦直後だけれど」
先生はイワナを食べました、そしてです。
塩で味付けされた身のあっさりとしていてそれでいて素材が活きた味を楽しみながら先生にお話しました。
「近畿日本グレートリングって名前だった時もあるよ」
「前にそんなお話したね」
「そんなこともあったわね」
「終戦直後は日本は混乱していて」
「社会自体がそうで」
「プロ野球もそうだったって」
「だから親会社が一時期近鉄と合併されていてね」
そうなっていてというのです。
「そうした名前だったんだ」
「近鉄の球団だったんだね」
「そんな時期もあったのね」
「近鉄も球団持っていた時期あったけれど」
「それはその頃もだったのね」
「そうなんだ、あとあのチームの歴史は長くて」
それでというのです。
「巨人や阪神、中日と同じ位古いんだ」
「戦争前からあるんだよね」
「第二次世界大戦前から」
「昭和十年代から」
「そうだったわね」
「そうだったんだ、その歴史を学ぶことも面白いよ」
ソフトバンクのそれをというのです。
「実際に学んできたしね」
「先生はそうだね」
「野球のことも学んできてるわね」
「日本に来てから」
「そうしているね」
「そうなんだ、あと楽天のお話をしたけれど」
このチームのお話もするのでした。
「東北が本拠地のチームが出来てよかったね」
「地元じゃ大人気だしね」
「楽天は」
「僕達が昨日いた仙台が本拠地で」
「頑張ってるね」
「そうだね、野球もサッカーもバスケもバレーもだよ」
スポーツはというのです。
「地元にチームがあるとだよ」
「嬉しいよね」
「それで応援したくなるね」
「愛着があって」
「そうだね、昔の日本は巨人一色だったけれど」
今では勝率一割台で毎年最下位になっているプロ野球もっと言えば日本の汚物とさえ言われているチームです。
「新聞やテレビで巨人ばかりでね」
「それ酷いよね」
ジップが顔を顰めさせて言いました。
「何でも巨人って」
「全くだよ」
チーチーも憤慨して言います。
「何でもかんでも巨人なんてね」
「それって洗脳だよ」
ホワイティも否定します。
「それと同じだよ」
「そんな状態がずっと続いていたらね」
ガブガブも言います。
「皆巨人ばかり応援するね」
「これって北朝鮮ノプロパガンダと一緒だよ」
老馬はこう言って否定しました。
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