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ハッピークローバー

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第五十話 親戚の子達の世話からその二

「いいわね、それにね」
「それに?」
「何なら寝かせることよ」
「どうして寝かせるの?」
「思い切り身体動かさせて」 
 美奈代はその方法も話した。
「食べさせることよ」
「ああ、そうしたらね」 
 富美子もそれならとわかって頷いた。
「すぐに眠くなるわね」
「誰だってそうでしょ」
「だったらあの二人来たらすぐに何処か連れて行って」
「そこで身体動かさせてよ」
「それでお昼ご飯たっぷり食べさせるのね」
「あの子達幸い何でも食べるから」
 食べものの話もした。
「お素麺でも作って」
「たらふく食べさせて」
「眠くなる様にさせるのよ」
「そうすることね」
「そうよ、じゃあいいわね」
「ええ、そうしましょう」
 富美子は姉の言葉に確かな顔で頷いた、そして自分の母によく似ているがいささか小柄な叔母がだった。
 如何にもという感じの子供二人を連れて家に来るとだ。
 二人はそれぞれ富美子と美奈代にべたべた触ってきた、それも身体中。すると叔母は早速二人を怒った。
「こらっ、何してるの」
「えっ、触ってるんだよ」
「お姉ちゃん達の身体をね」
「お姉ちゃん達の身体柔らかいし」
「パンツ見たいしな」
「だからそうしたことは止めなさいって言ってるでしょ」
 自分の子供達に怒って言った。
「いつも」
「そう言うけれど」
「これ位いいじゃない」
「別に減るものじゃないし」
「触ったりパンツ見る位なら」
「女の子が嫌がるから駄目よ」
「これが同じ年頃の女の子にはスカートめくりだけなんだよ」
 真面目そうな叔父も姉妹に言ってきた、それも申し訳なさそうに。
「それがだよ」
「年上だとですか」
「こうなんですか」
「学校や塾の先生のスカートもめくったり中を覗いたりでね」
「触ったりしますか」
「そうなんですね」
「そうなんだよ」
 こう姉妹に言うのだった。
「本当にどうしてこんな子達になったのか」
「だって俺女の人好きだし」
「俺もだよ」
「女の人っていいよね」
「食べることも」
 悪ガキ達は悪びれず言った。
「いつも怒られてるけれどさ」
「俺達は止めないぞ」
「止めなさい、そのうち警察に捕まるわよ」
 母親として角を出さんばかりの顔になって怒った。
「そうなってもいいの?」
「こんなことで掴まるかよ」
「警察だって暇じゃないよ」
 ああ言えばこう言う感じでの返事だった。
「お母さん嘘吐くな」
「子供は捕まらないぞ」
「俺達だって犯罪はしないぞ」
「警察に捕まる様なことはしないぞ」
「全く口が減らないわね、こんな子達だけれど今日はお願いね」
 今度は叔母として富美子達に貌を向けて頼んできた。
「面倒見てあげてね」
「はい、秘策ありますから」
 美奈代は叔母に笑って答えた。 
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