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ハッピークローバー

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第四十八話 暑くてもしっかりとその十四

「もうね」
「富美子ちゃんも使わなくなるわね」
「いつもそうよ」
「そう、無駄遣いをしないことはよ」
「いいことね」
「それだけでね、ましてやギャンブルなんてね」
「絶対にしたらいけないのはギャンブルよ」
 母は強い声で述べた。
「あれはね」
「もうお金があっという間になくなるわね」
「そうなるから」
 だからだというのだ。
「絶対によ」
「しないことね」
「勝てば儲かるなんてね」
 そうしたことはというのだ。
「全くね」
「無いのね」
「儲かるのは胴元よ」
 ギャンブルではというのだ。
「やる人はね」
「儲からないのね」
「お金吸い上げられるだけよ」
「だからヤクザ屋さんもやってたのね」
「そうよ、仕切る人がね」
 即ち胴元親とも呼ばれる者達がというのだ。
「儲かるのよ」
「それがギャンブルね」
「だからギャンブルはね」
「しないことね」
「それに限るわ」
 こう娘に言うのだった。
「それであんた達しないから」
「いいのね」
「本当にギャンブルはお金どんどん減るから」
「しないことね」
「それで貯金しておいて」
 そうしてというのだ。
「ここぞという時にね」
「必要な時に」
「使うのよ」
 そうすべきだというのだ。
「いいわね」
「そうするわね」
 一華も真面目な顔で答えた。
「これからも」
「ギャンブルと言っても色々あるけれどね」
「麻雀とか競馬とかパチンコとか」
「どれもよ」
 ギャンブルはというのだ。
「本当にね」
「儲かるのは胴元ね」
「ギャンブルで財産築いた人はいないわ」
 博打で蔵を建てた者はいないを現代風に言った、兎角母は今はギャンブルについて真剣な顔で語るのだった。
「そのことはね」
「覚えておくことね」
「そうよ、いいわね」
「そうするわね」
「あと財テクで株とか先物買いもね」
 これもというのだ。
「かなりね」
「危ないのね」
「相当なセンスと勉強と知識があって」
 それでというのだ。
「やっとね」
「儲かるのね」
「生半可なことだとね」
 それならというのだ。
「大損するわよ」
「株や先物は」
「下手したらとんでもない借金作って」
 そうなってというのだ。 
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