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八条学園騒動記

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第六百八十話 食べてみてその十

「映画とか作ったのよ」
「プロパガンダだね」
「まず情報が目に入って」
 動画でというのだ。
「それで声がね」
「ああ、耳からだね」
「入るから」
 そうなるからだというのだ。
「物凄くね」
「効果があるんだ」
「文章読むより頭に入るでしょ」
「動画の方が」
「遥かにね」
「そうだよね、だからテレビって凄かったんだよね」
 トムはこの媒体の話をした。
「宣伝に」
「そうよ、目と耳からね」
「情報がダイレクトに入るから」
「頭にすぐに入るから、本や新聞だとね」
 メアリーは読む方の話もした。
「文章読んで頭の中で想像するでしょ」
「その想像がいいよね」
 トムはそれはと答えた。
「それはそれで」
「そうだけれど」
 それがというのだ。
「一旦頭の中で想像して動画や声にするでしょ」
「文章はね」
「けれど絵だとね」
 メアリーはここでは話にワンクッション置いてこちらの話をした、動画のその前の段階として絵を出したのだ。
「どんな状況かわかるでしょ」
「登場人物の姿もね」
「この時点で文章よりインパクトがあるのよ」
「そうなるんだね」
「そしてね」
 メアリーはトムにさらに話した。
「動画だと」
「動く姿まで目に入る」
「さらにインパクトが増すのよ」
「それで声や音が耳に入ったら」
「もうかなりでしょ」
「そうだね」
 トムはここまで聞いてあらためて頷いた。
「もうね」
「だから動画は強いのよ」
「宣伝にも」
「ナチスが利用した位にね」
「それでナチスは宣伝省まで置いたんだ」
「ナチスの宣伝の為にね」
 まさにその為にというのだ。
「置いたのよ」
「そういうことだね」
「だから我が国も」
「動画をフルに使ってだね」
「宣伝をしたら」
 その様にすればというのだ。
「あくまで成功したらだけれど」
「マイナー国家からメジャー国家になれるんだね」
「そうよ、空気だの透明だの言われることも」
 こうしたこともというのだ。 
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