ハッピークローバー
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第四十六話 海を前にしてその十四
「今のあんた達はね」
「スリングの水着はですか」
「他のエロい感じのものもね」
「まだ早いですか」
「着ても」
それ自体は可能だがというのだ。
「けれどよ」
「色気が出ないんですね」
「そうした水着はそれが強いもので」
そしてというのだ。
「魅力だけれど」
「それが出ないんですね」
「そういうのは年齢を重ねて」
そうしてというのだ。
「人生の経験も積んでね」
「それでなんですね」
「備えていくものだから」
「今の私達はですか」
「中にはとんでもない色気備えた女子高生もいるけれど」
それでもというのだ。
「例外中の例外よ」
「滅多にいないですね」
「女子高生には女子高生の魅力があるのよ」
「若さと溌剌さですか」
「私が今言ったね」
「それなんですね」
「それを出す為には」
店長はさらに言った。
「ワンピースとかビキニよ」
「そうしたものですね」
「実際あんた達ビキニでかなり冒険した気持ちでしょ」
「はい」
理虹もその通りだと答えた。
「今私達全員ビキニですけれど」
「勇気出して着たわね」
「そうしました」
「そうよね」
「露出が多いので」
「下着と変わらないからね」
その露出はというのだ。
「だからよね」
「そうです」
「ビキニでそう思うならよ」
店長は笑って話した。
「本当にまだね」
「スリングは早いですか」
「そうよ、大人になってから着てね」
「そういう水着もあるんですね」
「その通りよ」
店長は笑顔で話した、そして実際に彼女は休憩時間になるとエプロンと水着を脱いだがもう紺のその水着姿であった。
第四十六話 完
2022・7・15
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