ハッピークローバー

「アニメキャラと結婚してグッズに囲まれる」
「そうした人いるでしょ」
「あれでもいいんですね」
「少なくとも浮気するよりはよ」
「ずっといいんですね」
「そうよ」　
　店長は一華にも話した。
「だから考えてね」
「浮気する位なら」
「二次元よ」
「あの、二次元でもです」
　富美子はかな恵を見てから店長に話した、彼女の弟の明男がそうした雑誌を見て何をしているうのかを聞いたことを思い出したのだ。
「あの、解消に」
「それでいいじゃない」
「いいんですか？」
「浮気するより二次元のキャラと恋愛して」
「それで、ですか」
「その中でね」
　店長は富美子にあっさりとした声で話した。
「すっきりしてもよ」
「解消して」
「そうしたらね」
　それならというのだ。
「もうね」
「いいんですか」
「浮気するよりも」
「二次元のキャラと恋愛をして」
「その中で解消してね」
「すっきりしたら」
「浮気じゃないでしょ、男の子だったらもう飽きるまでよ」
　それこそというのだ。
「解消したらもうね」
「浮気をですか」
「しないから」
　だからだというのだ。
「いいのよ、本当に浮気するなら」
「二次元ですね」
「そっちよ」
「浮気したいなら二次元ですか」
　留奈は考える顔になって述べた。
「そっちに行けってことですか」
「そういうことよ」
　まさにとだ、店長は留奈に答えた。
「要するにね」
「わかりました、しかし」
「しかし？」
「あの、女の子で解消は」
「女の子もしていいのよ」
「そうですか」
「悪いことじゃないから」
　そうした行為はというのだ。
「全くね」
「何か恥ずかしいっていうか」
「悪いことしてる？」
「そんな気もしますけれど」
「何言ってるの、浮気して人生潰すよりずっといいでしょ」
　店長は今度は強い声で返した。
「法律で禁じられてないし誰が駄目って言うのよ」
「言いませんね」
「そうよ、悪いことじゃないから」
　そうした行為はというのだ。
「彼氏さんや旦那さんと、もいいけれど」
「そうしたこともですか」
「いいのよ、だから二次元で」
「そのキャラと、を想像したりして」
「解消することもね」
　それもというのだ。
「いいのよ」
「自分でそうしても」
「だって二次元のキャラに恋愛するなって法律もないし」
「そうしたことをしてもですね」
「今の日本じゃ何もないでしょ」
「そっちも犯罪じゃないですね」
「昔の欧州は禁じていたらしいけれど」　
　それもヒステリックにである、キリスト教の倫理観が極端どころか歪になってしまった結果であろうか。