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進めサンタ軍団

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第三章

「まことに」
「全くじゃ」
「クリスマスはクリスマスじゃ」
「クルシミマスではないぞ」
「嫉妬に狂う日ではない」
「楽しむ日じゃ」
「わし等の様に働いている者もおる」
 クリスマス、この日にというのだ。
「そうした者達もおるのにな」
「それでそう言うののう」
「よくないな」
「まことに」
「そうじゃ、嫉妬に狂うなら」
 それならというのだ。
「もう一人でもじゃ」
「楽しめばよいな」
「こうしてサウナや風呂に入ったな」
「自分だけでも飲んで食べて」
「楽しめばよいのう」
「そうじゃ、何を狂う必要がある」
 嫉妬、それにというのだ。
「そんな必要はないのじゃ」
「その通りじゃ」
「全く以てな」
「そんなことは不要じゃ」
「普段からそうであるが」
「この日はな」 
 クリスマスの時はというのだ。
「まことにな」
「その通りじゃ、しかしそうした若者も問題じゃな」
「言われてみればそうじゃな」
「折角幸せになる日に嫉妬に狂うなぞ」
「よくない」
「何とかせねばな」
「そうじゃな」
 サンタ達の中で話した、そして彼等は思った。
「では今度からはな」
「うむ、そうした若者達にも何か送るか」
「幸せになれるものをな」
「身体や歳は大人でもな」
「心が子供ということでな」  
 そう考えてというのだ。
「送ってやるか」
「プレゼントでなくとも」
「そうしてやろうか」
「来年からはな」
 世界中のそうした若者達にというのだ。
「尚更忙しくなるが」
「まあそれはよい」
「そうじゃ、忙しいのはいいことじゃ」
「わし等が忙しいということは幸せを配る子供が多いこと」
「幸せを多く配れるのはよい」
「それが誰でもな」
 例え身体は大人な子供でもというのだ。
「存分にな」
「ではこれからもな」
「クリスマスは頑張るぞ」
「誰がクルシミマスなぞにするか」
 笑ってこう話してだった。
 彼等はサウナから出るとパーティーを楽しんだ、そうしてまた来年頑張ろうと笑顔で誓い合うのであった。


進めサンタ軍団   完


                   2022・12・29 
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