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ハッピークローバー

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第四十六話 海を前にしてその二

「亡くなった直後よ」
「そうした時はですか」
「もうね」 
 一華に話した。
「真っ黒で沈みきったね」
「そうしたオーラですか」
「ブラックホールみたいな場合もあるわ」
「吸い込む感じですか」
「いえ、真っ暗で辺りに放ってるのよ」
 ブラックホールは吸いこむがというのだ。
「それがね」
「そうなんですか」
「かなり異様よ」
 その時はというのだ。
「真っ暗で四方八方にオーラを放ってるけれど」
「それがブラックホールみたいなんですね」
「けれど吸い込んでいなくてね」
「出してるんですね」
「そうしたね」
「異様なんですね」
「そうなのよ」
 これがというのだ。
「本当にね」
「そうですか」
「そうしたオーラで」
 それでというのだ。
「最初観たら驚くわよ」
「そんなに凄いんですね」
「そうよ、兎に角オーラはね」
「あるんですね、実際に」
「それで観えるのよ」
「そうしたものですか」
「だから彼氏さんがいても」
 その場合でもというのだ。
「独特のオーラをね」
「放ってるんですか」
「それであんた達五人はね」
 まさに五人全員がというのだ。
「そうしたフェロモンを放っていて」
「オーラもですか」
「そうした雰囲気でもあるし」
「わかるんですね」
「そうよ」
 こう言うのだった。
「私はね」
「そうですか」
「それでいるなら」
 それならというのだ。
「わかるのよ」
「そんなものですか」
「これは私の特技だけれどね」
「誰にもわかるものじゃないですか」
「ええ、私はフェロモンとかオーラが感じられるから」
 それでというのだ。
「わかるのよ」
「じゃあ普通は」
「わからない人もいるわよ」
「そんなものですね」
「あくまで私の特技だから」
 そこは断るのだった。
「何でも前に八条止さんもね」
「あの女好きで有名な」
「あの人もわかるらしいのよ」
「フェロモンとかオーラが」
「それで彼氏持ちや人妻さんとは遊ばないらしいわ」
「若しそうした人と遊んだらやばいですからね」
 留奈はこのことから話した。
「訴訟だの何だので」
「ええ、不倫とか揉めるわよ」
「浮気も」
「最悪刃傷沙汰になるから」
 店長もそれは駄目だと話した。 
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