霊能をする人は
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第三章
「あのテレビに出てるね」
「インチキ霊能力者ね」
「あの人がどうしてインチキかよ」
「偉そうに色々言って」
「お金に汚いからよ」
「それでわかったのね」
「特にお金が汚いと」
それならというのだ。
「かなりね」
「危ないのね」
「そんな場合はね」
「インチキだと思うことね」
「本物の人はお仕事としてだから」
「インチキじゃなくて」
「お仕事の報酬は常識の中でとなるのよ」
その額はというのだ。
「けれどインチキだとね」
「物凄く高くなるのね」
「ふんだくろうと思うから」
それ故にというのだ。
「それでよ」
「とんでもなく高くなるのね」
「そうなのよ」
これがというのだ。
「そこでわかるのよ」
「成程ね」
「覚えておいてね」
娘に強い声で告げた。
「霊能のことはね」
「どういった場合がインチキか」
「そうよ、よくね」
こう話してそうしてだった。
今回の件は終わった、そして暫くしてだった。
「あのインチキ霊能力者だけれど」
「亀田余音介ね」
美穂は母に応えた。
「聞いてるわ、インチキばれたのよね」
「そう、それでね」
「今炎上してるわね」
「そうなってるわ、それで詐欺行為だってね」
これまでの行いがというのだ。
「訴えられてね」
「捕まりそうよね」
「インチキしてるとね」
それならというのだ。
「ああしてよ」
「何時かはばれて」
「それでよ」
そのうえでというのだ。
「ああしてね」
「報いを受けるのね」
「悪いことをしたらよ」
「絶対に報いを受けるわね」
「お天道様は見ているから」
だからだというのだ。
「ああしてね」
「報いを受けるのね」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「インチキは駄目ってことよ」
「ばれるしね」
「そうよ、けれど本物の人もいる」
「このことも覚えておかないとね」
「そうよ、住職さんみたいな人もいるのよ」
笑顔で話してそうしてだった。
母娘でまた何かあれば住職さんにお願いしようと話した。その確かな人に。
霊能をする人は 完
2022・12・27
ページ上へ戻る