ドリトル先生とタキタロウ
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第二幕その九
「突然変異種がそのまま種類になった」
「その可能性もありますか」
「大鳥池に魚群探知機を入れますと」
牧師さんにこのお話もするのでした。
「水深三十メートル程のところで反応があったので」
「タキタロウのですが」
「大型のものが数匹」
「では間違いなく存在していて」
「種類として存在しているかと」
「そうですか」
「そのことは間違いないのですが」
それでもというのです。
「あの湖は山の中にあり」
「人里離れていますね」
「近くに人家もないので」
そうした場所だからだというのです。
「目撃例も少なく調査もです」
「進んでいませんか」
「その様です」
「そうですか」
「ですが実在は間違いないので」
先生は牧師さんに言いました。
「調査が楽しみです」
「湖自体の調査もしてですね」
「タキタロウもそうします」
「そうですか、では」
「楽しんで学んできます」
先生はこう言ってでした。
牧師さんとタキタロウそれに東北のお話をしました、そうして研究室に戻ってまた学問に励みました。
そのうえでお家に来ていた王子それにトミーに東北それも行きたいと思っていた大鳥池に行けることになったとお話しました。
するとです、王子は先生に笑顔で言いました。
「先生は本当に運がいいね」
「いつもだけれどね」
「行きたいと思っていた場所に行けることになったんだから」
「そうだね」
「うん、本当にね」
先生とちゃぶ台を囲んで一緒に夕食前のお茶を楽しみながら言います。
「先生は運がいい人だよ」
「他のことでもね」
「先生は日頃の行いがとてもいいから」
「神様が運を授けてくれるのかな」
「そうだよ」
こう先生に言うのでした。
「間違いなくね」
「先生みたいないい人いないよ」
ホワイティが言ってきました。
「そうそうね」
「うん、間違いなくそうだね」
老馬はホワイティの言葉に頷きました。
「先生はかなりいい人だよ」
「そして日頃の行いときたらよ」
ダブダブが言いました。
「学問と人の為にすることばかりだから」
「親切で公平で謙虚でね」
「困ってる人はいつも助けるし」
オシツオサレツも二つの頭で言います。
「そんないい人だから」
「神様も見ていてくれてね」
「幸運を授けてくれるんだ」
ガブガブは笑顔で言いました。
「そうしてくれるんだよ」
「こんないい人が運が悪いとね」
「神様はお仕事してるのってなるわよ」
チープサイドの家族はこう言いました。
「若しそうだったら」
「間違いなくそうだね」
「事実先生はいつもピンチを乗り越えてるね」
このことはトートーが指摘しました。
「何かあったり誰かが助けて」
「若し運が悪いならどうにもならなかったわ」
ポリネシアはそうした時を振り返って言います。
「そんな時がどれだけあったか」
「そう思うと先生は本当に運がいいよ」
チーチーは先生ご自身に言いました。
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