おっちょこちょいのかよちゃん
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250 神と神、女王と女王
前書き
《前回》
ヴィクトリアの攻撃に対してかよ子や次郎長一派が一進一退の攻撃を続けるが、なかなか杖を取り返せずにいた。アルバートに対しては大野、ブー太郎、まる子、のり子、椎名、関根、スケッチブックを持った少女、利通、隆盛が相対するが、アルバートの剣もまたかよ子の杖の能力が複製されている為撃破が難しくなっていた。ヴィクトリアに対して石松が左目の能力を開示し、崇徳院を召喚するが、最悪な事に赤軍の和光と岡本がヴィクトリアの支援に現れてしまう。だが、上市、髙田、ラクシュミーの一隊が追いつき、かよ子達の方にも援軍が訪れた!!
かよ子達の元に上市、高田、ラクシュミーの軍が援護に入った。
「お主ら、援護に感謝する!」
次郎長も礼を言った。そしてラクシュミーはヴィクトリアと睨み合う。
「さて、あの時私は負けたが、今度はお前が葬られる時だ!」
「ふ、生意気な女め、私の言いなりになっていればいいものを!」
「もう一度マリアを出してやるぜ!」
岡本がもう一度、聖母マリアを召喚する。
「しまった、もう一度出されてはラクシュミーとて一溜りもないぞ!」
次郎長は危惧する。石松は怨霊・崇徳院を召喚したものの、先程上市に破壊されたヴィクトリアの十字架と岡本が召喚したマリアによって怨霊を倒された上に神を行使した副作用で動けなくなってしまっている。しかも、相手は更に和光が出した怪獣と数が多い。
「余所見してるとお前らも死ぬぞ!」
岡本は警告した。和光が出した怪獣が襲う。
「や、止めて!!」
かよ子は武装の能力を発動させる。かよ子達にゴジラは手を出せなかった。
「小娘、お前の能力も意味がねえぞ!聖母マリアよ!」
マリアがかよ子を睨みつける。
「マリアの睨みつけは裁きそのもの!お前ももうすぐ死ぬ!」
「な・・・!!」
かよ子は耐えようとしたが耐えられない。武装の能力も弱くなってしまっている。
大野達はアルバートに苦戦していた。
「もう何やっても倒せないのかブー!?」
「弱気になるんじゃねえ!俺達は最強なんだ!!」
「そ、そうだなブー!」
アルバートは剣で竜巻を起こした。椎名が水の玉、ブー太郎も水の石で竜巻を防ごうとする。大野の草の石と雷の石(これは元々杉山の物だが)が発動される。電撃が放たれ大木が壁となる。まる子も炎の石で火炎放射で竜巻を消そうとする。関根が刀を振るい皆の攻撃を更に強め、のり子も人形と合体して強力にアルバートの能力の操作して竜巻をアルバートへ返そうとした。
「まる子、頑張れ〜!皆、頑張れ〜!!」
友蔵は叫んで応援した。
「纏めて掛かりたければそうしたまえ!だが無意味な事よ!」
アルバートは更に剣を振る。雷、炎、氷など様々な攻撃を竜巻に加えた。
「な、巻き返して来やがった!」
その上、怪獣ラドンやキングギドラなどが襲う。スケッチブックの少女がスケッチブックを開いて四聖獣を召喚して応戦する。更に恐竜なども出して対抗した。隆盛も巨大な狛犬を何頭も出して和光が出した映画の怪獣達を迎撃する。利通は碁石で敵の攻撃の操作を試みた。だが、どうしても数が多すぎてキリがない。そして・・・。
「ギエエエ!やめてくれえ!!」
友蔵が襲われそうになる。
「そのジジイ、食っちまえ!!」
「お、おじいちゃん!!」
まる子は祖父の危機で余所見してしまった。その時、また館の壁が破壊された。パチンコの玉が飛び、怪獣達が眠らされる。
「誰だ!?」
「遅くなっちまったぜ!」
隣町の四人組の集団、組織「義元」がエレーヌ、そして女戦士ジャンヌと共にその場に到着した。
「お前ら、来てくれたのか!」
「助太刀するぞ!」
かよ子の武装の能力が岡本が召喚した聖母マリアによって弱体化されていく。
(私、死んじゃうの・・・!!嫌だ、杖をやっと取り返せる所にあるのに・・・!!こんなところでおっちょこちょいしたくない・・・!!)
その時、誰かの声がした。
「皆の者、聖戦だ!!」
多くの兵が現れた。
「ムハンマド様の力を受けよ!」
矢が大量に飛んできた。マリアがその矢を受け身体が縮まっていく。
「あ、あれは・・・!?」
「真の杖の所有者よ、我が名はサラディン。私も杖の奪還に協力する!!」
「ち、邪魔の邪魔が!!」
岡本は巻き返そうと聖母マリアの力をより強めた。
「イスラム教なども我がマリアに勝らん!」
聖母マリアとイスラムの聖力が込められた矢がぶつかる。どちらも取っ組み合った状態で動かない。かよ子の武装の能力が復活する。サラディンの兵はマリアに対してのみならず、和光が召喚した怪獣にも攻撃した。怪獣が矢を大量に受けて消滅していく。
「サラディンさん、頑張って・・・!」
かよ子は武装の能力で援護するしか今はできなかったが、それでもヴィクトリアに近づこうとする。
「ヴィクトリア女王!形勢は逆転だよ!」
「ほう、助けが来たからっていい気になるんじゃないわよ・・・・!!」
ヴィクトリアは杖をおっちょこちょいの少女に向けた。
組織「義元」とエレーヌ、ジャンヌの軍勢はアルバートと交戦する。
「お前がアルバート公か!我が力でその勢いを調整してやろう」
ジャンヌは秤を取り出す。左の皿を持ち上げた。
「何、我が勢いが弱まって来ている!?」
アルバートは己の剣から出した竜巻や炎、雷、氷、全ての能力が弱体化していく事に驚いた。
「ヤス太郎、あいつの動きを封じられるか!?」
「やってみるでやんす!」
ヤス太郎は眠り玉を出してアルバートに向けてパチンコで飛ばす。アルバートに眠り玉が命中する。
「よし、サンキューお前ら、これで留めが刺せる!!」
大野達は山口達の攻撃も合わせて総攻撃でアルバートを狙う。
「まる子ー!皆の衆!頑張れ〜!!」
友蔵は応援した(それくらいしか彼にはできないが)。
ヴィクトリアはこの世界最上位の能力を持つ杖をかよ子に向けた。竜巻が彼女を襲う。だがかよ子は武装の能力で防御した。
「しぶといね、もうそんなんでやられないよ!」
「な・・・!だが、これを突破できるかな!?」
ヴィクトリアは己に杖を向け、格闘能力を高めた。
(また格闘能力・・・!?)
かよ子は突破を試みた。しかし、ヴィクトリアの拳や蹴りが飛び、それを防ぐのみで精一杯となってしまう。
「はは、これは無理か!」
だが、ラクシュミーがライフルをヴィクトリアに向けて発射した。ヴィクトリアがそれを何とか避ける。
「む・・・、ラクシュミー・・・!!」
「ヴィクトリア!相手は杖の持ち主の小娘だけでない事を忘れるな!!」
そしてラクシュミーがライフルをヴィクトリアに向けて乱射する。ヴィクトリアは何とかそれを跳ね返すがサラディンの兵の矢、上市ら高田の攻撃、次郎長一派の盛り返しと色々対処しなければならない。岡本もサラディンの聖力によって弱体化されそうなマリアを守ろうと彼らと取っ組み合っているので動けない。
「この野郎!!」
ヴィクトリアは血迷ったのか地面に拳を突きつけた。
「あ、う、うわあ・・・!!」
かよ子達は武装の能力で守りきれず、吹き飛ばされた。
「ええい!」
ヴィクトリアは杖を剣に変化させた。そして鎌鼬を出して遠距離でかよ子達を攻撃する。
「次郎長、石松、ラクシュミーさん、お姉さん達!!」
かよ子の武装の能力が更に強まっていく。鎌鼬が次郎長達の所へ降りかかるのを防ぐ事はできた。
「ああ、しつこい、お前らはしつこい!何でさっさとくたばってくれないのか!!」
ヴィクトリアは恐らく長期戦になった為かかなりイライラしていた。
「岡本公三!そんな奴に構うな!私を守れ!役立たず!!」
ヴィクトリアは岡本に八つ当たりした。
「へいへい、解りましたよ!」
岡本は攻めてくる聖力の矢を無視してヴィクトリアの直接援護に当たる。
(聖力の矢が来てんのにこれで守りきれんのか・・・?)
岡本はそう懸念しながらもかよ子達を聖母マリアの能力で異能の能力、道具の能力、全てを弱体化させようとした。
「聖母マリアよ、奴等を無力に!」
「了解しました」
(また振り出しに戻される・・・!?)
だが三叉戟を持った武将のような人間がマリアに向けて突進してきた。
「あれは・・・!?」
マリアに直接対抗してきた当たり、神の一種とかよ子は感づいた。
「我が名は毘沙門天の化身、輝虎!我も戦いに加わる!」
ディズレーリとの戦いでラクシュミー達を援護していた輝虎が回復してヴィクトリアの館に追いついたのであった。
後書き
次回は・・・
「英国の女王達」
かよ子達の元に輝虎が加勢した。アルバートに対してもすみ子達組織「義元」が加勢し、心強い味方が増える中、とある女王達も現れ、和光や岡本を苦戦させる。そして形勢はかよ子達の方に傾くのか。そしてかよ子の杖を取り返す切り札としてある人物が・・・!?
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