ハッピークローバー
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第四十四話 夏休みがはじまってその十四
「これが案外ね」
「短いんですね」
「男の子がそうした欲求全開なのもね」
「十年位で」
「こっちも子供産むにいいのはね」
「大体四十代位まで、ですね」
「五十代になると」
それこそというのだ。
「あまりにね」
「出産しない方がいいんですね」
「だからね」
それでというのだ。
「こうしたことは」
「案外短いですか」
「本当に若い頃だけよ」
「そうしたものなんですね」
「まあ例外の人もいるけれど」
店長はどうかという顔でこうも話した。
「この前街でお爺さんにナンパされたから」
「お爺さんにですか」
「そうよ、七十位のね」
こう一華に話した。
「声をかけられたのよ」
「そうですか」
「もう如何にもスケベそうな」
店長はナンパされたその時のことを思い出しつつ話した。
「そうしたお爺さんにね」
「声をかけられたんですね」
「そうよ、あとあんた達八条学園の生徒さんでしょ」
店長は五人に問うた。
「私も大学そうだったけれど」
「あっ、そうなんですか」
「大学八条大学ですか」
「そうだったんですか」
「じゃあ私達の先輩になるかも知れないですね」
「私達も進学するなら八条大学のつもりだし」
「高校は違うけれどね、それで八条家が経営してるけれど」
八条学園はというのだ、世界的企業である八条グループが経営しえいる学園であり経営者もグループの経営家である八条家が行っているのだ。
「八条家で凄い女好きの人おられるわね」
「ああ、あの人ですね」
「有名ですね」
「八条止さんですね」
「普通科の二年の人のお父さんで」
「凄い外科医で」
「それで桁外れの女好きでもありますね」
「あの人は別よ」
その彼はというのだ。
「確かもう四十代だけれど」
「もうそろですよね」
「そうした欲求が落ちる頃で」
「十代と比べ様がないですね」
「そうですよね」
「そうした年頃ですよね」
「それがよ」
彼の場合はというのだ。
「あの人は十代のままらしいわ」
「ううん、凄いですね」
「色々言われてますけれど」
「あの人については」
「四十代でもですか」
「そんな風ですか」
「そうなのよ、もう絶倫でね」
それでというのだ。
「一晩で女の人を何人もらしいわ」
「あの人はまた桁外れですね」
「そんな人もいるんですね」
「十代のままの状態で」
「毎日ですね」
「何人も相手に出来るんですね」
「そんな人もいるのよ」
例外として、というのだ。
「そうしたことも覚えておいてね」
「わかりました」
「そうしていきます」
「大抵の人は年齢と共に落ちますが」
「それでもですね」
「そんな人もいるんですね」
「何でも例外はいるからね」
こう五人に話した。
「本当に覚えておいてね」
「わかりました」
「そうした欲求は今は凄いですが」
「十年位のことで」
「後は落ちるだけ7」
「けれど例外の人もいるんですね」
「そういうことよ」
まさにというのだ。
「そのことも覚えておいてね」
「わかりました」
五人で店長の言葉に応えた、そうしてコーヒーを飲んだ後で午後の仕事も頑張った。五人のアルバイト初日にして夏休みの初日は熱い日差しの下で楽しく過ごされた。
第四十四話 完
2022・7・1
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