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イベリス

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第七十八話 夏バテも考えてその六

「しっかりね」
「残さず食べるのね」
「そうするわ」
「お母さんもそうするしね」
「しっかり食べないとね」
「夏バテになるから」
「そうよね、冷たいものでも」
 それがサラダ素麺と冷奴であることは言うまでもない。
「栄養があるなら」
「しっかり食べたらよ」
「夏バテしないわね」
「お野菜にお豆腐は特によ」
「それで牛乳も飲んだら」
「完璧よ」
 まさにというのだ。
「本当にね、それにあんたお豆腐に生姜もかけてるから」
「おろし生姜ね」
「生姜もいいのよ」
 これもというのだ。
「精がつくのよ」
「そういえばそう言われてるわね」
「大蒜もいいけれど」
「生姜もいいのね」
「だからよ」
 そうであるからだというのだ。
「生姜も熱心に食べるとね」
「余計に夏バテにいいのね」
「お母さん夏お野菜のお料理沢山作ってね」
 そうしてというのだ。
「大蒜や生姜もよく使ってるでしょ」
「そういえばそうね」
「それはどうしてかというと」
「夏バテにいいからなのね」
「大蒜も生姜もね」
 どちらもというのだ。
「凄く身体によくてよ」
「夏バテにも効果があるから」
「それでよくお料理に使ってるのよ」
 夏のそれにというのだ。
「それでお豆腐もね」
「よく出してるのね」
「そうよ」 
 その通りだというのだ。
「あと枝豆もでしょ」
「そうね、大豆だから身体にいいのね」
「夏は暑いから食べにくいでしょ」
「冷たいものが主流になるわね」
「だったらね」
「その冷たいもので身体にいいもの食べるといいのね」
「お素麺ならお野菜たっぷり入れたりして」
 今の様にというのだ。
「サラダ素麺にしたりね」
「お野菜多くしたり」
「あとお魚と一緒にね」
「食べるといいのね」
「また関西だけれど鯖を煮てその鯖と一緒によ」
「食べるの」
「煮たおだしをおつゆにしてね」
 素麺のそれにというのだ。
「食べたりするのよ」
「そんなお料理もあるの」
「そう、お素麺と言ってもね」
「色々な食べ方があるのね」
「そうよ」
 その通りという返事だった。
「こうしてね」
「よく夏はお素麺ばかりで」
「栄養ないって言われるわね」
「それが夏バテになるっていうけれど」
「だからお素麺だけだとね」
「駄目ってことね」
「そこにお野菜を沢山入れて」
 そうしてというのだ。
「他の食べやすいものをよ」
「かつ栄養のある」
「今みたいな冷奴にしてもね」
「食べるといいのね」
「お素麺だけが駄目なの」
 こう言うのだった。 
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