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オズのボームさん

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第十二幕その四

「気分的にね、そしてワインもどの国のお料理にもだよ」
「合うんですね」
「この中華料理やパスタや肉料理の時は赤ワインで」
 今ボームさんは実際にそちらを飲んでいます。
「魚介類や和食の時は白ワインだね」
「そちらですね」
「あとオズの国のワインはそれぞれの色のものもあるね」
 オズの国のそのお話もするのでした。
「青、黄色、緑、紫とね」
「そして赤ですね」
「五色のワインがあるんですね」
「オズの国には」
「赤ワインだけじゃなくて」
「そうですね」
「白ワインもあってね」
 神宝達五人にお話します。
「そうなんだ、そして白ワインも透明だけれど」
「それでもですか」
「それぞれの国で、ですか」
「色が違うんですか」
「オズの国ではですね」
「そうなっているんですね」
「透明でそれぞれの国の色が入っているんだ」
 そうなっているというのです。
「そうしたワインもあるんだ」
「それで外の世界にある様なワインもあるのよ」 
 オズマもお話しました。
「ノンアルコールのものもね」
「今私達はノンアルコールのワインを飲んでるけれど」 
 ドロシーは青、マンチキン産のものを飲んでいます。
「貴方達もどうかしら」
「頂いていいですか」
「ワインも」
「お茶だけじゃなくて」
「そちらもですか」
「飲んでいいですか」
「オズの国は遠慮は無用でしょ」
 ドロシーは五人ににこりと笑って答えました。
「それでここに出ているものは好きなだけ飲んで食べていいから」
「だからですね」
「楽しくですね」
「食べてよくて」
「飲んでいいんですね」
「私達も」
「そうよ、だから飲みたいなら飲んでね」
 こう言ってでした。
 ドロシーは五人にそれぞれのワインをボトルで置いてもらいました、そうして五人もグラスで飲みますと。
 するとです、五人は笑顔で言いました。
「美味しいですね」
「点心にもよく合っています」
「それで余計に美味しいです」
「前もこの組み合わせ楽しんだと思いますけれど」
「確かにいいですね」
「そうよね、では皆で食べてね」
 こう言ってでした。
 皆でどんどん飲んで食べていきます、そうしてでした。
 点心を食べていってデザートもそうして飲みもしてでした。
 この日はお昼から楽しみました、夜もその様にしてお風呂も入りました。
 その次の日は朝起きると朝ご飯を食べてからでした。
 皆でピクニックに出ました、都を出て春を思わせる日差しと空気の中で黄色い煉瓦の道を歩いていきます。
 そうしつつです、つぎはぎ娘は踊りながら歩いて言いました。
「お祝いにピクニックって素敵ね」
「全くだね」
 かかしの足取りも軽いです。
「普通のパーティーもいいけれどね」
「ピクニックでのパーティーもね」
「いいね」
「そうよね」
「小山の頂上に着いたらね」 
 ブリキの樵も言います。
「その時はだよ」
「うん、お弁当を食べようね」 
 臆病ライオンもうきうきとしています。 
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