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星河の覇皇

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第八十二部第四章 破竹の進撃その五十三

「後がありません」
「左様ですね」
「後はサマルカンド星系のみです」
「あの星系にまで進まれて」
「どうにもなくなります」
「首都星系まで迫られると」
「ティムールの国力もかなり減少しています」
「領土を多く失っていて」
 そうなっていてだ、国力を失っているというのだ。
「そのうえでオムダーマン軍と戦おうとも」
「勝てる見込みはありません」
「まさにこの度の戦いがですね」
「サハラを決する戦ですね」
「そして勝つのはですね」
「おそらくオムダーマン軍ですね」
「彼等ですね」 
 アッディーン率いる彼等だというのだ。
「国力は最初からオムダーマンの方が上でしたが」
「それも二倍近く」
「それでもどちらが勝つか」
「わかりませんでしたが」
「それがです」
 その状況がというのだ。
「まさか、ですね」
「全くですね」
「急に変わりましたね」
「国境での戦いで」
「オムダーマン軍は突然攻勢に出て」
「そのうえで、でしたね」
「劇的な勝利を手にし」
 そうしてというのだ。
「オムダーマン軍は今の進撃に移り」
「今の様にですね」
「オムダーマン軍は猛進しています」
「その勢いは止まりません」
「そしてそのうえで」
「今に至りますが」
 ここでさらに話すのだった。
「あの勝利はわかりませんね」
「オムダーマン軍の突然のあれは」
「攻勢に出てです」
「全戦線でティムール軍を破り」
「ティムール軍は撤退しています」
「一変ですね」
 戦局がそうなったというのだ。
「どうしたものか」
「この状況は」
「オムダーマン軍はどういった攻撃を仕掛けたか」
「それが不思議ですね」
「今もそれが何故かわからないですが」
 それでもというのだ、そしてだった。
 オムダーマン軍についても調べることにした、しかし今は何もわからずそれでオムダーマン軍の状況を見ていた。ティムール軍のそれも。
 ここでだ、ティムール軍のことをまた話した。
「防衛ラインは間に合いそうもない」
「それではですね」
「やはりオムダーマン軍には太刀打ち出来ないですね」
「今のオムダーマン軍には」
「どうしても」
「全くですね」
「ティムール軍は間に合わないです」
「では」
 最早と言うのだった。
「次の戦いも」
「オムダーマン軍は勝ち」
「ティムール軍は敗れ」
「そしてですね」
「サハラはオムダーマンが統一されますね」
「そうなりますね」
 このことを間違いないと話した。
「そう思いますと」
「国境での勝利が大きかったですね」
「あの時の勝利が」
「まさにですね」
「この戦争のターニングポイントでしたね」
「後世はそう言われるでしょう」
 こうも話すのだった。 
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