ハッピークローバー
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第四十三話 全く以て同感その三
「本当にね」
「やっぱりそうね」
「けれどあれだけ描かないと」
「未完で終わることも」
「心配よ」
「人は何時死ぬかわからないし」
「生きてる間によ」
せめて、そうした言葉であった。
「終わらせて欲しいわ」
「そういうことね」
「全く。仕事しろって言われるのがネタとか」
「連載再開が話題になって」
「そんな風でいいのってね」
「あんたとしては思ってるのね」
「ずっと遊びたいならね」
ゲームでというのだ、噂になっている様に。
「せめてよ」
「完結させてからね」
「もう一生食べていけるだけのお金あってもよ」
「作品は終わらせることね」
「そうよ、もう描かないならそれでいいけれど」
「あの作品終わらせてからね」
「そうして欲しいわ」
姉に切実な声で話した。
「冗談抜きでね」
「あんたの今の言葉いつも以上に真剣ね」
「だって私もあの漫画読んでるし」
「単行本持ってるの」
「友達が持っていて貸してもらってるの」
「それで読んでるの」
「ええ、けれど一巻一巻出るのが遅くて」
それでというのだ。
「友達も次何時出るかってね」
「言ってるのね」
「終わらないこともね」
「今お話してる未完ね」
「それで終わることもね」
その場合もというのだ。
「かなりね」
「覚悟してるの」
「友達もね」
「そうなのね」
「全く、普通に週刊連載やってたら」
姉に愚痴めいた口調で話した。
「もうとっくに終わってるでしょ」
「多分ね」
「毎週ちゃんと描いてとは言わなくても」
「昔はそうしてたのよね」
「けれど今のあの人にはそこまで言わないから」
今の描かなさを見てであることは言うまでもない。
「せめて一ヶ月に一回位はね」
「描いて欲しいのね」
「そう思ってるわ」
月刊連載でもいいというのだ。
「本当にね」
「安定して連載していたら」
「月刊でもね」
「やっぱり違うわよね」
「違うわよ」
実際にとだ、理虹に言った。
「何年もほったらかしよりはずっといいでしょ」
「月刊連載の方がね」
「だからね」
「週刊は無理でも」
もうそれは期待どころか求めていなかった。
「定期的によ」
「月刊でも」
「描いてくれたら」
「いいっていうのね」
「ずっと放置がね」
それがというのだ。
「一番駄目よ」
「そうね」
理虹もそれはと頷いた。
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