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ソードアート・オンライン~炎の双剣~

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第4話:攻略よりも大切なもの

 
前書き
前回読み返してみると誤字多すぎww
ちゃんと投稿する前に再再チェックしたほうがいいな・・・
てことでどうぞ!
 

 
第一層を無事攻略した俺達は次の目的へと移行すべく出発の準備をしていた。

アスナ「もう行くのね・・・」
スズキ「まぁな」
キリト「本当は君にもついてきて欲しい所なんだが・・・」
アスナ「・・・」チラッ


Asuna:LV14

Kirito:LV27

Suzuki:LV121

アスナ「まぁそうよね・・・・2人は私なんかよりずっと強いわ。きっと私がいても足手まといに・・・」
スズキ「!それは・・・!」



キリト「それは違う」

彼女の嘆きの言葉にキリトは口を開いた。

アスナ「え?」
キリト「君は強くなれる。君が今まで磨いてきたその剣の力はきっと誰かのために役に立つはずだ」
アスナ「キリト君・・・・」
キリト「だから、もし誰かにギルドの誘いを受けたら絶対に断らないで欲しい。このゲームでのソロは極めて危険だ。誰でも良い。誰かと手を取り合えば君にとって、そしてその誰かの大切な人達のためになるはずだ・・・・何より君自身に死んで欲しくないんだ」
アスナ「キ・・・キリト君・・・・」







スズキ「えぇ~オッホン!」




キリト「!」
アスナ「ふえ?」

スズキ「まったくよぉ~、そういう会話は一目のつかない路地裏か宿の個室でするもんだぜ?お二人さん?」
キリト「ご・・・ごめん・・」//
アスナ「い・・いえ・・・こちらこそ・・・」//

すっかりムードに入りきっていたせいで本題を忘れるところだったから俺は二人を正気に戻しといた。
てかもう付き合っちまえよ!バーカ!バーカ!


スズキ「まぁここからはしばらく別行動だな。一層を攻略したとはいえまだビギナープレイヤー達は大勢いる」
キリト「あぁ。彼らを凶悪なモンスターから護り、俺たちの持つ情報もできる範囲で共有していくんだ。時間はかかるかもしれない。だけどそれが俺たち元βテスターにできる事なんだ!」
アスナ「そうね・・・・だったら私も今より強くなってみせるわ!強くなってまたあなた達と再び会うことを約束する!」
スズキ「おう!頑張れよ!アスナ!」
アスナ(けど・・スズキ君みたいにはなれないかな・・・・)
キリト「またいつか会おうな!アスナ」
アスナ「・・・・えぇ!」ニコッ


こうして俺たちはアスナと別れたのだった。



スズキ「キーリート♪もしかして惚れたか?」
キリト「なっ・・・!そ・・・そんなわけ・・・!」//
スズキ「そうか~?普通そんなセリフを言う奴は顔を赤らめて焦ったりはしないんだぜ~?」ニヤニヤ
キリト「そ・・・それよりだ!これからどうするか考えないか!?なぁ!」

うわぁ・・・・すぐに話を変える奴・・・・・
まぁいつまでも本題に入れそうにないし戻るか。

スズキ「まず俺たちは次の階層には向かわずビギナープレイヤーの生存を第一とする。それでいいな?」
キリト「あぁ。もしここで俺たちが次の階層に向かったとして攻略のスピードは確かに上がる。それはつまり俺達のいない場所で大勢のプレイヤーが死ぬことにも繋がる。だからできる限り攻略には加担せずビギナープレイヤー達の救出を最優先とするってことだな?」




スズキ「その通りだ。だとしてもよぉ~キリト。いくらなんでも人手足りなさ過ぎやしないか?」

俺の記憶ではこのゲームに囚われたのが確か一万人くらいだったか?
そこから1000人の元βテスターを引くとおよそ9000千人。
そこから更に死亡者約400人を引くと、現時点でのビギナープレイヤーはおよそ8500人。
これまでの一ヶ月でまだ数百名くらいしか救えていない。
これからまた数段忙しくなるな・・・・トホホ

スズキ「何か解決策はないのか?」
キリト「・・・他に元βテスターの協力者がいれば救出範囲を広げられるんだが・・・」




「ならその仕事、僕にも手伝わせてくれないか?」



キリト「!アンタは!」
スズキ「ディアベル!そうか!ちょうど良いぜキリト!ディアベルも俺達と同じ元βテスターなんだ」
キリト「何!?本当か!?」
ディアベル「あぁ。俺もベータではそれなりに進んでいたからね。情報もある程度は提供できる身であるよ。何より・・・僕も君の力になりたいんだスズキ君!」
スズキ「ディアベル・・・」
ディアベル「それに僕にも数人元βテスターの知り合いがいるんだ。彼らにも協力を要請してはどうだろうか?」
スズキ「マジかよ!助かるぜッ!」ガシッガシッグッ
ディアベル「あぁ!」

キリト(こ・・この人とスズキは一体どんな関係なんだ・・?)


こうしてディアベルのほかに数人の元βテスターの連中を引き連れ、俺達は次の道へと進んだのだった。









それから一年が経過した。


???「我ら月夜の黒猫団に・・・・・・乾杯!!」

「「「乾杯!!」」」

???「でもって命の恩人キリトさんとスズキさんに・・・・・乾杯!!」

「「「乾杯!!」」」

スズキ「乾杯ッ!!」
キリト「か・・・・乾杯・・・・」

???「さっきは本当にありがとうございました!!」
???「お二人がいなければかなりやばかったですよぉ~」
???「本当にありがとう。スズキ君」
スズキ「いいっていいってケイタ、テツオ、サチ」
テツオ「まじぱねっすわ!特にお二方のあの剣捌き!!あれはマジでしびれましたわぁ」
サチ「凄く・・・かっこよかった・・・」

この一年で色々と変化があった。

俺たちは順調に階層も進めつつビギナープレイヤー達の救出も行ってきた。
もちろん自身のレベリングもしつつクエスト攻略もやりまくったな。


ケイタ「へぇ~、元βテスターでビギナープレイヤー達を・・・もしかしてお2人は『盾』に所属されているのですか?」


ケイタの言う『盾』と言う単語。
それはディアベルが新たに加わったキバオウのおっさん達と一緒に設立したギルドだ。
正式名称は『蒼聖の盾』。
始めは数人程度のビギナープレイヤー達の救出兼彼らの護衛役という形で活動を展開しており、今ではギルド最大勢力とも言われるほどまでに成長していった。
彼らはリーダーであるディアベルを中心に俺達と同様ビギナープレイヤー達の救出に加え、アイテムや情報の提供及び共有、時には階層攻略の際にもその力を存分に振舞ってきた。

キリト「俺達はずっと2人でパーティを組んできた。だから大型ギルドにはどこにも所属していない」
スズキ「たまに他のパーティのクエストの手伝いをしたりはしているがな」
ササマル「へぇ~、なんだか傭兵みたいっすね!」
スズキ「まぁそんなところだ!」
テツオ「凄いなぁ~。俺達もお2人のように強くなっていつか『血盟騎士団』か『盾』の仲間入りに・・・」

現時点でこのSAO内では勢力最大の『蒼聖の盾』、そして攻略において最強の『血盟騎士団』で大きく二分化している。両者は共に矛と盾の関係性となっておりほとんどのプレイヤーがこの二つに影響を受けつつある。

ケイタ「あのぉ・・・お2人とも。大変失礼だと思うんすけどレベルっていくつくらいなんですか・・・?」コソコソ



キリト「俺は今LV84だ」



ケイタ「ふぁ?」
ササマル「は・・・・はちじゅうよん!!?」
サチ「私達の倍以上・・・」
ダッカー「どうりであの強さなわけだ・・・・」

キリト(まぁ高難易度クエストをスズキと回りに回ったからなぁ・・・・)

スズキとパーティを組んでいる俺は数々の高難易度クエストを攻略(ほぼスズキ)すればモンスターを倒した際やクエストクリア時の経験値が共有される。
ここまでレベルが上がってしまうのも当然だ。

キリト(おかげで"二刀流"と言う謎のスキルも手に入ったんだが・・・これはまだ使う機会はなさそうだ)

ケイタ「そ・・・それで・・・・スズキさんのレベルは・・・・・」















スズキ「164」







ケイタ「(°д°) 」ブクブク
テツオ「(゚ロ゚)」
サチ「(꒪ȏ꒪)」
ダッカー「( ゚皿゚)」
ササマル「( ゚д゚ )」


ケイタ達はしばらくフリーズしていた。
無理もない。スズキのレベルはすでにSAO内において異色だからな。
そしていち早く復活したササマルがこう提案してきた。

ササマル「あ・・・・あのキリトさん!スズキさん!うちのギルドに入ってくれませんか!!?」バァァン

キリト「うーん、ギルドか・・・・悩むな・・・スズキはどうなんだ?前にヒースクリフって人にスカウトされていたような・・・」
ケイタ「えぇ!?ヒースクリフってあの血盟騎士団の団長じゃないですか!!」
ダッカー「団長自らスカウトしに来るなんて・・・」
ササマル「スズキさんパネぇ・・・・・」
サチ「そ・・・それで返事は・・・?」




スズキ「あぁアイツか。もちろん断っただぜ☆」




ケイタサチテツオササマルダッカー「「「「「へ?」」」」」


スズキ「ほら、血盟騎士団ってなんかこう堅そうな雰囲気だろ?おまけにそのヒースクリフって奴が副団長の席を与えるとかなんとかって持ちかけてきたんだよ~」


ケイタサチテツオダッカーササマル「⁠(⁠°⁠o⁠°⁠)⁠」ポカーン


キリト「別に悪い条件じゃないだろ?血盟騎士団の副団長となるとそれ相応の身分も約束されるし立場的にも何不自由のない生活も望めるはずだと俺は思うんだが・・・」
スズキ「それはあれだろ?血盟騎士団に入りほとんど攻略のために最前線で戦わされる前提での話だ。そもそも俺自身そんなに生活には困ってねぇし」

キリト(そうだった・・・・コイツの所持金はカンスト目前だったような・・・)
スズキ「それに俺達の目的と大きく違うだろ?」

キリト「そうだったな。確かにあのギルドは俺達には合ってない。断って正解だったかもな」


ケイタサチテツオダッカーササマル「⁠(⁠°⁠o⁠°⁠)⁠」ポカーン


キリト「だったら『蒼聖の盾』は?あそこならお前も馴染めると思うんだが」


スズキ「あーーーーあそこは良いっちゃあ良いんだが・・・・」









数ヶ月ほど前

俺はある日ディアベルに呼び出された。

ディアベル「やぁスズキ君!待ってたよ!」
スズキ「ようディアベル!!あれから元気してたか?」
ディアベル「あぁ!!僕達のギルド『蒼聖の盾』は順調に活動を続けているよ!!」
スズキ「そうか!それは良かった!ところで今日はなんで俺を呼び出したんだ?」

するとディアベルは真剣な眼差しで俺にこう言った。

ディアベル「スズキ君。僕達のリーダーになってくれないか?」

スズキ「は・・・はぁ!?」
ディアベル「この数ヶ月考えてみたんだ。確かにこのギルドは大きく成長を遂げた。だけどそれは僕だけの力じゃない。スズキ君!ほかでもない君のお陰でもあるんだ!」
スズキ「え?お・・・俺?」

???「あ!あの人だ!!」
???「スズキさんだ!!」
???「「「「「「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」」」」」」」


突如数十名のプレイヤーが俺に押し寄せてきた。

スズキ「オイオイ!!ちょ・・・・・なんだよこの人達は!!?」

ディアベル「この人達はみんな君に命を救われたプレイヤーなんだよ。スズキ君」

よーく見れば確かに見覚えがある。
この数ヶ月で助けられたプレイヤーの数はおおよそ3000人ほど。
何人か犠牲者はでてしまったものの、俺達の手の届く命を助けてきた。

ディアベル「君達に救われたプレイヤーは君達に憧れて今ではこの『蒼聖の盾』に所属している」

マジかよ・・・・多すぎだろ・・・・勢力だけで言えばSAO最大レベルじゃねぇか?



???「お!珍しい顔振りやなッ!!」

スズキ「!キバオウのおっさん!」

そういえばこの人もこのギルドに入ってたんだ。

キバオウ「ひっさしぶりやな!おっと紹介するで!コイツらはこのギルドのサブリーダー的ポジや!今ワシらは各拠点に分かれて活動規模を広げてるねん!ホラ!挨拶せんか!」

シンカー「は・・始めまして。シンカーと申します」
ユリエール「私はユリエールです。此度は来て頂きありがとうございます」

シンカーと名乗る一見穏やかな細身の男、そしてユリエールと言う怜悧で長身の美女が挨拶をしてきた。

コーバッツ「俺はコーバッツだ!!よろしくなッ!スズキ!」

ゴツン 

キバオウ「アホウ!さんをつけんかい!さんを!」
コーバッツ「イテッ!!殴らなくて良いじゃねぇかキバオウさんよぉ・・・俺はただ自分より年下の人間に敬語は使わんだけだろうに!」
シンカー「まったく・・・相変わらず頑固な人だな・・・・」
ユリエール「すみませんスズキさん。決して悪い人じゃないんですが・・」
スズキ「いや全然いいですよ!」

コーバッツと名乗る大男に呆れる二人であったが彼らは決して険悪な仲ではなさそうだ。


ディアベル「皆さん!任務お疲れ様です!」
キバオウ「ディアベルはん!」
シンカー「リーダー来てたんですね!」 
ユリエール「あぁ・・お勤めご苦労さまです・・リーダー・・・」//

あれ?ユリエールさん明らかに顔赤らめてないか?
まぁ気のせいか・・・

コーバッツ「なんだよリーダー!来るんだったら連絡くらいしろよなッふべしっ」バキッ
ユリエール「コーバッツ?リーダーの前では必ず敬語を使えとあれほど言ったはずですが?」ニコッ
コーバッツ「ひ・・ヒィッ!わ・・悪いリーダー!」ガクブル

あのうユリエールさん?メッチャ笑顔が怖いんですが・・・
俺もディアベルにはほぼタメ口なのですがそれは大丈夫なのでしょうか・・・

ディアベル「まぁまぁ。別に俺は構わないさユリエール。リーダーって言われるほどでもないし」
ユリエール「いえ・・・そんなことはありませんわ」//

ありゃ完全にディアベルに惚れてるな。
まぁディアベルは真面目で正義感が強くリーダーシップもあってイケメンだしな・・・
チクショー!!いいとこばっかじゃねぇか!!

ディアベル「今日みんなに会いに来たのは他でもない。スズキ君を僕達『蒼聖の盾』のリーダーにしないかということだ」
シンカー「!」
ユリエール「!?リ・・・リーダー?」
コーバッツ「本気かよッ!?」

まぁみんなが驚くのは無理もない。
だって今日急に現れたガキが急にリーダーになるっていうんだしな。

シンカー「そういうことなら僕は賛成ですよ!」
コーバッツ「俺も賛成だ。リーダーがそこまで言うってんなら否定はしねぇ」
キバオウ「ワシはまぁ言わんでもわかるやろ!!大歓迎やで!!スズキはん!」

あれ?意外と迎えられてる?

ディアベル「意外かい?別に不思議ではないよ。君自身の力は彼らもよく知っているからね。何より彼らも君に助けられた身もであるからね」
スズキ「俺が?」
ディアベル「正確には、君の"人々を助けるという想い"が彼らを救ってくれたんだ。あの時僕の手を取ってくれた君がいたからこそ今の彼らがいるんだ」

そうだったのか・・・・俺の知らないところでもちゃんと助けられた人がいたんだな。

ユリエール「私も賛成です。例えリーダーが変わっても・・・ディアベルといられるなら」//
ディアベル「うん?僕がどうしたって?」キョトン
ユリエール「な・・・なんでもありませんわ!」//

この感じだとユリエールさん片思いって感じだな。まぁディアベルってそういうとこ鈍感そうだし

ディアベル「みんなは賛成の意見だ。スズキ君。あとは君の意見だけ」










スズキ「ありがとうディアベル。だけど俺はこの提案は受けられない」




キバオウ「!?」
シンカー「そんな!」
ディアベル「・・・理由を聞いても良いかな?」

スズキ「まずこの『蒼聖の盾』はディアベルが作ったんだろ?だったらそれは他でもねぇアンタがリーダーをすべきだ。二つ目は単におれ自身がリーダー的ポジするのが苦手なだけ。昔からあまり誰かのリーダーになった事もないしやろうともした事も無いんだよな。俺は自由にのんびりしたい派だからな。スマン」

流石にこんなこと言ったら怒るんだろうか・・・

キバオウ「ワシは別に構わんぞ。スズキはんのしたいようにすればいいで!」
シンカー「そうですね。無理にリーダーを任せるのもこっちとしては不安は積もります」
スズキ「まぁそうだよな。だからやっぱりリーダーはディアベルのほうが良い。それでいいか?」

しかし彼らはそれでさえ許してくれる。
なんていい人たちなんだよ・・・・

ディアベル「・・・・・正直残念だったけれどスズキ君がそこまで言うなら仕方ないね。君が自由を望むならこれ以上無理に勧誘するのは辞めておくよ」
スズキ「悪いなディアベル。これは俺の性格上の問題なんだ」
ディアベル「いいんだよ。君がそこまで言うのなら僕もこれから『蒼聖の盾』のリーダーとして頑張ってみるよ!」
スズキ「おぉ!!頑張れよ!」


そうして俺が振り返ろうしたディアベルはこんな事を言った。


ディアベル「そういえば気もつけて欲しい。最近プレイヤー同士が殺し合いをするという嫌な噂が流れているからね」
スズキ「・・・俺もその噂は聞いている。もし本当にそんなやつらがいるってんなら・・・




俺がぶっ飛ばしてやるぜ」ゴゴゴゴゴ


ディアベル(なんて気迫だ・・・・・こっちも調査してみる必要があるな・・・)






















スズキ「て言うことなんだ。」
キリト「まぁスズキが決めたことだったら仕方がない。俺もあまりギルドの一員ってのは好きじゃない。これまでずっとソロでやるつもりだったしな。というわけなんだケイタ。悪いが俺達はギルドに入るつもりは無い」

ケイタ「いえいえ全然いいですよ!!むしろこっちから無理に入れでもしたら気分もあまりよくないですし」
テツオ「そうっすよね!だってお2人はめちゃくちゃ強いですし!」
ササマル「やられるとも思えん!」
キリト「ありがとう。代わりと言っては何だが良い狩場を教えるよ。そこなら今の君達のレベルでも十分可能だ」
ケイタ「い・・いいんですか!?そこまでしてくれて」
キリト「構わないさ。このゲームで俺は誰も死んで欲しくない。だからみんなには強くなって生きて欲しいんだ」

キリトのその言葉は月夜の黒猫団のメンバーに大きな感銘を与えた。

ケイタ「キリトさん・・・・」
ササマル「くぅ・・・・泣ける・・・」
テツオ「だったらキリトさん!お願いします!!」
キリト「あぁ」
サチ「・・・・・」

ん?あのサチって子ちょっと心配しているようだな。
だったら・・・

スズキ「なぁキリト。しばらくケイタ達の護衛につかないか?」
ケイタ「え!?い・・・いや・・・そこまではしなくても」
キリト「・・・そうだな。いくら狩場とはいえ何があるかわからないのがこのゲームだ。いつでもピンチ時に備えておいたほうが良い。それでいいか?」
ケイタ「・・・・正直不安でした。けどお二人がついてくれるというなら・・・」
ダッカー「頼もしいっす!」
サチ「・・・ありがとうスズキ君」
スズキ「いいっていいって♪」
キリト「わかった。それならしばらく同じパーティとして動こう」

そうして俺とキリトは一旦パーティを解散し再度月夜の黒猫団のパーティメンバーに入ることにした。








半年ほど前・・・


ヒースクリフ「マズイマズイマじゅい!・・・・!どうする!なんだあのプレイヤーはッ!!第10層のボスをほぼ一撃で・・・!」

男ヒースクリフの中の茅場明彦は大きく混乱していた。
依然彼は第10層でスズキと初めて対面し、その強さを身をもって実感したのだ。

ヒースクリフ「強すぎるッ!!しかもよりによってβテスター内では強すぎて廃止したはずの双剣をなぜ彼は持っているんだッ!!くぅ・・・・私とした事がこんな重大なミスをッ」ガン

そう。
実はスズキの操る双剣とはβテスター内において最強の武器だったのだ。
攻撃・防御を自由自在に同時に行えるうえにソードスキルにおける最大火力はβテスター内では間違いなく最強クラス。
しかしその分扱いが困難なため誰も扱おうとは考えなかった。ただ一人を除いて。
故に本作SAOにおいては廃止をしたはずだったが、何らかの不具合によってこの世界で一つだけ実在してしまったのだ。

ヒースクリフ「このままでは私が倒されるのも時間の問題!!どうするどうするどうするどうする!!?」

いくら自分がゲーム開発者とはいえ一人のプレイヤーのステータスまでは操作できない。
システム管理者権限によるプレイヤーへの干渉ができるのはせいぜい他プレイヤーの麻痺や毒などの状態異常による機能停止のみ。
しかしそれは頻繁に使っては怪しまれてしまう。

ヒースクリフ(彼ほどのレベルなら状態異常無効化のスキルを持っていても不思議ではない・・・システムアシストを搭載したとしても勝てるヴィジョンが・・・・)


彼は考えに考えた。



30分後


ヒースクリフ(そうだ!彼をこちらに引き込もう!そうすれば私の支配下で動かせるはずだ!攻略にあまり加担できないようにすれば・・・)



数日後





ヒースクリフ「やぁスズキ君。以前ボス攻略の際一度会ったね。改めて血盟騎士団団長を務めるヒースクリフだ。よろしく」アクシュ
スズキ「は・・・はぁ。スズキです。よろしくお願いします」アクシュ

オイオイ!!ヒースクリフダッテ!?スゲェ!!ナマデハジメテミタ!!オーラヤべェ!
トナリノヤツハダレダ?アクシュシテルゾ!?トリハダヤべェンダケド!!

スズキ「スゲェなアンタ。注目の的じゃねぇか。メッチャ強いんだろ?」
ヒースクリフ「フッ。君ほどじゃないさ」
スズキ「ん?」




ヒースクリフ「今回君に会いに来たのは他でもない。スズキ君。私率いる血盟騎士団の一員にならないか?」
スズキ「え?」



ヒースクリフ「君の力は十分に熟知している。望むのであれば我ら血盟騎士団の副団長の席も与えよう。あぁ。生活面においては何も心配はいらない。君の周りのことに関してはこちらで負担をするとしよう。要するに君の将来は約束されたも同然なのだよ」

ヒースクリフカラスカウトサレテルゾ!!アイツモシカシテスゴイヤツナノカ!?フクダンチョウッテマジカヨ!?スゲェ!!

ヒースクリフ(フッフッフ。ここまで条件を出したんだ!いける・・・・行けるぞ!!)











スズキ「わりぃ・・・やめとくわ」




ヒースクリフ「!?」
民衆「「「「「(°д°)」」」」」





スズキ「血盟騎士団ってあれだろ?攻略を中心に活動するギルドだったっけ?」
ヒースクリフ「う・・うむその通りだが・・・攻略はこのゲームにおいて何よりも優先すべきものだからな」


スズキ「だったらこの話は乗れない。俺には・・・・攻略よりも先に大切なものを守る必要があるからな」
ヒースクリフ(攻略よりも大切なものだと!?それは一体・・・・・)
スズキ「そういうことなんだ。わりぃ他当たってくれ。転移ロービアっと」


シュン



ヒースクリフ「ま・・・待ってk・・・そんな・・・」ガクッ





エェェェェェ!?ヒースクリフノサソイヲコトワッタ!?アイツバカナノカ!?モッタイネェ!






ヒースクリフ(ヤバイヤバイヤバイ!!絶対に・・・・・彼に殺される・・・!!)ガクブルガクブル



こんなにあっさりと提案を断られるとは彼自身微塵も思っていなかったのだろう・・・
それからヒースクリフは数日間眠れない夜を過ごしたのだった。
 
 

 
後書き
今回登場した『蒼聖の盾』はディアベルが生存したことで生まれたオリジナルギルドです。
キャラの性格や話の展開など独自解釈で複雑かと思いますがどうか温かい眼で見ていた抱けると幸いです。
誤字や勘違いしているところもあるかもしれませんのでそれについての指摘などは感想にて書いてください!
ではまた次回お会いしましょう!
さよぉぉぉぉぉなら!
 
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