八条学園騒動記
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第六百七十六話 ネットから来たその二
「警察もな」
「掌握していたから」
「警官と言うとな」
「そうなるわね」
「ああ、もうな」
「そのままよね」
「本当にな、怖いな」
フックは今心から思った。
「前世のままだからな」
「そうよね」
「どうせなりたいというのもな」
「悪いことしても揉み消せるからよね」
「そうに決まっているな」
「私もそう思うわ、それで顔写真が出たでしょ」
インターネット上にというのだ。
「それがそっくりって言われてるのよ」
「前世とか」
タムタムも言ってきた。
「そうか」
「そうなの、最初誰かが見たことある顔だって書き込んだら」
そうすればというのだ。
「すぐにね」
「ベリヤと言われたか」
「ベリヤって有名人だからね」
「腐れ外道としてな」
その行い故に言われていることは言うまでもない。
「もうな」
「ソ連を知ってる人なら誰でも知っている」
「それ位の奴だからな」
「もうね」
「ベリヤの顔も知っている人がいてか」
「その人がすぐに書き込んだのよ」
「それでそっくりと言われたんだな」
「それも若い頃からね」
そこからというのだ。
「今に至るまでね」
「ずっとか」
「ベリヤそっくりなのよ」
「前世から顔が変わっていないんだな」
「多分生き方も性格も変わっていないから」
それ故にというのだ。
「顔もね」
「変わっていないんだな」
「そうみたいよ」
「生き方は顔に出るというがな」
「同じ生き方をしていたら」
前世そして今の人生もというのだ。
「やっぱりね」
「同じ顔になるか」
「そういうことでしょ」
まさにというのだ。
「あの探偵はこの時代もね」
「性犯罪者でか」
「シリアルキラーで。何でも周りでこれまで三十人か四十人もの女性や女の人がよ」
「多いな」
その数を聞いてだ、フックは思わず言った。
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