| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

星河の覇皇

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十二部第四章 破竹の進撃その五

「最早ですね」
「こうしたのどかさはないですね」
「双方共必死で」
「この様な状況ではなく」
「生きるか死ぬか」
「そんな状況ですね」
「まさにでしょう」
 こうした話をしていた、そして。
 学生達は実際に余暇の後部活に入った、そこで汗をかくが。
 フェシング部の間でこんな話が出ていた。
「サハラからの留学生いなくなったな」
「オムダーマン軍もティムール軍も」
「どの軍も帰ったな」
「それぞれの祖国にな」
「戦争になるとな」
 どうしてもというのだ。
「帰ってな」
「それで祖国で戦うんだな」
「いい奴多かったけれどな」
「生きていればいいな」
「ああ、戦争があるとな」
 どうしてもというのだ。
「死ぬ奴出て来るからな」
「結局船が沈むとな」
「その時に死ぬからな」
「どんなに凄い奴でも」
「そうなるからな」
「あいつ等も生きて欲しいな」
「全くだな」 
 こうした話をするのだった。
「いなくなると寂しいしな」
「戦争が終わったらまた帰って来て」
「それでな」
「また一緒に授業受けてな」
「部活もして」
「そうして学園生活送りたいな」
「そうだよな、いい奴等だったし」
 それでというのだ。
「本当にな」
「戻って来て欲しいぜ」
「戦死なんかしないでな」
「激しい戦争らしいけれどな」
「それでもな」
「出来るだけ多く生きて帰って欲しいな」
「どっちの軍の連中もな」
「っていうかな」
 ここでこんなことを言う者がいた。
「どっちがどっちかわかりにくかったな」
「ああ、着ている軍服は違ってもな」
「どっちもサハラの連中でな」
「サハラの人間の顔してたからな」
「だからな」
「外見だとな」
 どうしてもというのだ。
「わかりにくかったな」
「ジャージとかの時は」
「どうしてもな」
 こうした話もした。
「浅黒い肌に彫のある顔で」
「髪の毛と目の色は黒な」
「背は一七七位で」
 連合から見れば小柄だ、平均身長一九〇を基本にすると。
「それだとな」
「オムダーマン人とサハラ人ってな」
「ぱっと見じゃわからないな」
「どうもな」
「言葉の訛りは違うけれどな」
「どっちもな」
「そういうので見極めないと」
「本当にわかりにくかったな」
 オムダーマン人とティムール人はというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧