星河の覇皇
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第八十二部第三章 国債の発行その四十一
「忙しいね」
「どの方もですね」
「うん、我が国の王室よりもね」
ケベック王室よりもというのだ。
「忙しいね」
「やはりそう見えますね」
「国内の行事には常に出席されて」
「他国にもですね」
「常に訪問されて」
「どの方もご多忙ですね」
「家としては大きいね」
この時代の日本の皇室はそうなっている、多くの宮家があり皇族の方もかなりおられる。この辺り二十世紀初頭とは違う。
「そうだね、けれど」
「それでもですね」
「行事が多くて」
そのせいでというのだ。
「どうしてもね」
「ご多忙ですね」
「その多忙さは」
それこそというのだ。
「連合一だね」
「それは陛下ご自身もで」
「私も何かとあるけれど」
王としての職務は多いというのだ、これは実際のことであり王も朝から夜までスケジュールが詰まっている。
しかしだ、その王から見てもなのだ。
「けれどね」
「日本の天皇陛下は」
「もうね」
それこそというのだ。
「企業で言うとブラックだね」
「それもかなりですね」
「私の一日、普通のそれを聞いた市民の人がね」
その彼等がというのだ。
「ブラックだと言ったけれど」
「日本の皇室は」
「最早ね」
それこそというのだ。
「ブラックもブラックとね」
「なりますね」
「その域だよ」
まさにというのだ。
「本当にね」
「恐ろしいまでですね」
「あのブラックさは」
「それこそ」
「私だったら一日もね」
それこそという口調での言葉だった。
「生きられないよ」
「私もです。しかも教育もです」
日本の皇室のそれはというと。
「とんでもなく厳しいですから」
「あの厳しさもね」
「耐えられないですね」
「あの厳格さはね」
連合全体でよく知られているこのことはというのだ。
「伝統だからね」
「日本の皇室の」
「やはり明治、昭和両帝からのね」
「それですね」
「お二方が偉大で」
それぞれそうでというのだ。
「近代日本の皇室を確立されて」
「今に至るからですね」
「そう、その為にね」
「その伝統を覆すことは」
「出来ないね」
それこそというのだ。
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