レーヴァティン
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第二百六十五話 西から去りその四
「あの漫画はのう」
「読むならだ」
「そうした漫画だと頭に入れて」
「何がどう出鱈目かをだ」
このことをというのだ。
「わかったうえでだ」
「検証するつもりで、ぜよ」
「読むことだ、若しだ」
英雄はこうも言った。
「放射能を浴びて毎朝鼻血を出すならな」
「もう重症ぜよ」
「一回出た時点でだ」
まさにそこでというのだ。
「即刻病院に行くことだ」
「そうぜよ」
「被爆したと言ってだ」
このことは漫画で実際に言っていた。
「毎朝鼻血を出している町長だかがいたが」
「普通死ぬぜよ」
「何かと思って調べるとだ」
英雄自身がそうしたことだ。
「誰かに監視されているとな」
「言ってたのう」
「お前も知っていたか」
「調べたぜよ、もうそう言ってる時点でぜよ」
「おかしいな」
「国家権力だの巨大組織に監視されているとぜよ」
その様にというのだ。
「思っている人ぜよ」
「それでおかしくないとはな」
「思わない方が不思議是よ」
「全くだ、そんな奴の言うことをだ」
「真に受けるとのう」
「馬鹿になる」
英雄はまた言った。
「だからすき焼きがまずい食べ方とはな」
「思わないことぜよ」
「そうだ、すき焼きは美味い」
英雄は言い切った。
「だからもてなしにな」
「出すのう」
「酒と共にな」
これと合わせてというのだ。
「出す」
「そうするのう」
「是非な」
こうしたことも話してだった。
英雄は仲間達と共に空船で東の浮島に戻った、そして浮島に戻ると通常の政に久志達を迎える準備もしていった。
そしてだ、暫くして久志から連絡を受けた。その内容はというと。
「こちらに来る準備が整ったとな」
「あちらから言ってきたか」
「そうだ」
幸正に答えた。
「今しがたな」
「それは何よりだな」
「ではな」
「今からだな」
「こちらもな」
「迎えてだな」
「もてなす準備に入る」
英雄は強い声で言い切った。
「そうする」
「そうしていくな」
「そしてすき焼きもな」
幸正にもこの料理を出して話した。
「それもな」
「出すか」
「そうする、あとはだ」
「他のものもだな」
「出す、寿司もな」
この料理もというのだ。
「考えている」
「そう、それもか」
「いいな」
「寿司は出すべきだ」
絶対にとだ、幸正は答えた。
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