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八条学園騒動記

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第六百七十四話 そっくりだったその十二

「処刑するから」
「今お話している彼も」
「間違いなくね」
「罪は明らかです」
「後は通報斗拡散だけね」
「そこからは運命が決まっています」
 まさにというのだ、犯罪行為が明白であるならば逮捕されて裁判にかけられる、そしてその裁判の結果もである。
「ですから」
「あんたは今回はなのね」
「その様にします」
「戦わないのね」
「そうします、戦わずともです」
「あいつをやっつけられるのね」
「確実に」
 ラビニアに確かな声で答えた。
「最早それもです」
「決まっているのね」
「そうなっています」
「そこまでの証拠ね」
「おぞましい事件を数多く行っています」
 こうもだ、セーラは話した。
「このこともです」
「わかっているのね」
「左様です」
「だったら」
「もうですね」
「後はお願いすることになるけれど」
「はい、お任せ下さい」
 セーラは微笑んで答えた。
「それでは」
「そうさせてもらいます」
「それじゃあね」
「しかしセーラが動くなんてな」
 フックは考える顔で述べた。
「本当にな」
「思われませんでしたか」
「全くな、というかな」
 フックは考える顔になって答えた。
「そこまでだ」
「考えが及びませんでしたか」
「こいつと話をしてだ」
 ラビニアを見つつセーラに話した。
「具体的にどうするか」
「そうしたことをですか」
「考えるのに必死でな」
「私のことはですね」
「考えるまでな」
 そこまではというのだ。
「とてもな」
「ありませんでしたか」
「悪いがな」
「いえ、悪くはありません」
 セーラは微笑んでそれは否定した。
「まことに」
「そうなのか」
「今こうしてお話しているので」
 だからだというのだ。
「ですから」
「いいのか」
「はい」
 全くと言うのだった。
「私としては。ですがこれからは」
「任せてくれとか」
「あまりにも危険なので」
「だからか」
「相手は良心がありません」
 殆どの人間が備えている筈のそれがというのだ。 
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