八条学園騒動記
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第六百七十四話 そっくりだったその九
「やはりです」
「汚いままなの」
「邪悪に満ちた」
そうしたというのだ。
「それで今は蠅になっています」
「害虫になってるの」
「はい、銀蠅に」
その蠅にというのだ。
「三日後ロンドンの子供に殺虫剤で殺されます」
「それもわかってるのね」
「はい、そしてベリヤはです」
「今この街にいるのね」
「探偵として」
「道理でそっくりな筈ね」
「放ってはいけないので」
それでとだ、セーラは言った。
「私がです」
「どうにかするの」
「もう証拠は全て手に入れています」
「そうなの」
「ですから」
それでというのだ。
「警察に出して」
「通報して」
「そしてインターネットでもです」
そこでもというのだ。
「出します」
「そうするの」
「そしてです」
その様にしてというのだ。
「彼を倒します」
「そうするのね」
「この度は」
「そうなのね」
「今回は私自ら戦わず」
そうしてというのだ。
「警察にです」
「任せられますね」
「そうされますね」
「証拠は全てです」
ラメダスとベッキーに答えた。
「お庭番の方々が手に入れてくれたので」
「だからですね」
「後はそれを警察に通報してですね」
「インターネットでも流す」
「そうしますね」
「幸い地元の警察は彼とはつながっていません」
セーラはこのことも知っていた。
「ですから」
「だからですね」
「警察が動かないということもないですね」
「はい、それはです」
決してというのだ。
「ないので」
「それはいいですね」
「そうしたお話も時にはありますので」
「警察を抱き込んで」
「そして悪事を揉み消すことも」
「彼は前世ではです」
その探偵はというのだ。
「秘密警察のトップからです」
「警察のトップにもなった」
「そうでしたね」
「そうなりましたので」
まさに国の治安の全てを統括する立場に至ったのだ、即ち当時のソ連は性犯罪者それも幼女を襲うことすら嬉々として行うシリアルキラーが警察のトップであったのだ、こんなことも人類の歴史ではあったのだ。
ページ上へ戻る