レーヴァティン

「共にだ」
「手を結んだな」
「そこまでした、それならだ」
　そうであるならというのだ。
「後はだ」
「俺達はな」
「それぞれ神託を伺うか」
「文献は片っ端から調べさせているがな」
　学者達にだ、これはどちらも旗揚げの頃から行っている。
「しかしな」
「わかっていないな」
「お前の方もだろ」
「残念だがな。色々調べさせているが」
　今もとだ、英雄は答えた。
「しかしだ」
「わかっていないな」
「欠片もな」
「そうだよな」
「だからだ、まだ調べさせているがな」
「これからもそっちからわかるか」
「可能性は極めて低い」
　英雄は述べた。
「そう考えざるを得ない」
「色々調べさせてそれじゃあな」
「だからだ」
「やっぱり神託ってなるな」
「それを伺いな」
「知ることが一番だな」
「こうなればな。神頼みで敵がわかるなら」
　そうであるならというのだ。
「喜んでだ」
「頼むな」
「お互いにな」
　こう二人で話した。
　そしてだ、英雄はこうも言った。
「俺は困った時の神頼みもだ」
「今言った通りにか」
「する、それでどうにかなるならな」
「するな」
「そうした考えだ、だからな」
　それ故にというのだ。
「神仏の存在を否定せずにな」
「敬うこともするんだな」
「そうしている、宮本武蔵は頼むものではないと言ったが」
　神に対してだ。
「しかしな」
「お前は違うな」
「頼みもする」
「どうしようもない時はだな」
「父方の親戚が一度倒れたことがあった」
「何だったんだ？」
「脳梗塞だった」
　これの為にというのだ。
「それでだ」
「ああ、それは危なかったな」
「あれは命にも関わるからな」
「それで死んだ人多いぜ」
　久志も否定せず真顔で話した。
「だからな」
「気をつけないといけないな」
「かなりな、それでか」
「世話になっている人だからな」
　それ故にとだ、英雄は話した。
「毎日通っていた学校の近くの神社や寺に行ってな」
「お願いしていたんだな」
「そうしていた」
　実際にというのだ。