星河の覇皇
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第八十二部第三章 国債の発行その四
「ドイツのマルクは紙屑同様になり」
「もうどうにもならなくなりましたが」
「そこで、でしたね」
「ヒトラーが出て」
ナチスを率いる彼がというのだ。
「そしてです」
「ドイツを救いましたね」
「国債も発行して」
そしてというのだ。
「それと同じです」
「今のエウロパは」
「はい、国債を発行して」
そしてとだ、シェリーニはローエンハイムに話した。
「経済を復興すべき時で」
「そして国債を大々的に発行し」
「政策を行ったのです」
「まさに国債あってですね」
「今のエウロパがあります」
そうなっているというのだ。
「ですから」
「今は国債もですね」
「またよしかと、そして」
さらにだ、シェリーニは話した。
「今エウロパは軍もです」
「軍需産業にもですね」
「かつてのナチスの様に」
まさにこの政権と同じくというのだ。
「かなりの投資を行い」
「多くの兵器を造っていますね」
「はい」
まさにというのだ。
「そしてエウロパ軍もです」
「復興しました」
ローエンハイムは基本軍事とは関係がない、エウロパ戦役の時も一族の者で参戦した者はいたが彼は自身の領地で領民達を守っていた。彼もまた連合軍には背を向けず毅然として対しエウロパ貴族の誇りを見せた。
「そしてさらにですね」
「技術投資も行い」
「兵器の質を向上させているとか」
「そうです、今は連合軍に大きく劣りますが」
兵器の技術レベルはというのだ。
「それでもです」
「それが、ですね」
「これからは」
「徐々にでも」
「兵器の技術レベルも向上していき」
「連合軍に対していきます、兵器の技術投資は」
シェリーニはこちらの話もした。
「莫大なものになります」
「左様ですね」
「それが軍事技術の問題で」
「技術投資はかなりで」
「しかも兵器を製造しても」
技術投資の後でというのだ。
「その市場はです」
「軍のみで」
「各企業もです」
「実入りは少ないものです、実は」
ここで蛸のマリネが来た、先程話に出た料理だ。
「当家の経営するグループも」
「軍需産業にはですね」
「進出していないですが」
「それは、ですね」
「その技術投資と市場の狭さからです」
「進出されていないですね」
「採算を取りにくいです」
どうしてもというのだ。
「それが気になり」
「それで、ですね」
「当家は軍需に進出せず」
「他の分野で利益を挙げておられますね」
「正直兵器を開発、製造して売買するよりも」
「他の製品の方がいいですね」
「これが銃なら別です」
こうしたものはというのだ。
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