恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第百二十七話 華雄、よい水着を着るのことその三
また試着室に篭もる。そのすぐ後にだ。
張梁がだ。こう関羽に言ってきた。
「関羽も水着選んでるのよね」
「そうだ。しかし中々サイズが合わなくてな」
「出た、ここでも格差社会ね」
張梁はうわ、といった顔になって言った。
「全く。誰もが彼もが」
「けれど。水着を選ぶのなら」
「どの水着がいいだろうか」
「ワンピースが入らないのなら」
それならばだと言う張宝だった。彼女も関羽を見ているのだ。
「ビキニしかないけれど」
「なら何がいいのだ」
「これ。どうかしら」
張宝はすぐにだ。緑のビキニを出してきた。
そしてだ。こう関羽に言ったのである。
「着てみる?このビキニ」
「むっ、露出はそれ程多くはないな」
「関羽さんの性格考えて大人しめにしたの」
そうした水着を選んだというのだ。
「それでどうかしら」
「済まない。では着てみる」
「それじゃあ」
関羽も試着室に入る。そして出て来るとだ。
脚も腹も露わになりだ。見事な胸と腰を緑の水着に包んで見せている。その彼女を見てだ。張宝はぽつりとこんなことを言った。
「露出の少なめなのを選んだけれど」
「胸はちきれそうだけれど」
「お尻も凄いのだ」
張梁と張角が言った。見れば関羽の胸は水着から出そうになっていて見事な尻のラインが露わになっている。
それを見てだ。彼女達は言うのだった。
「関羽さんってスタイルがよ過ぎるのね」
「っていうかこれはもう暴力でしょ」
「男が見たら鼻血ものなのだ」
「そ、そこまで凄いのか!?」
三人に同時に言われてだ。関羽もその顔を真っ赤にさせる。
「私の水着は」
「腰の辺りに布を巻かないと刺激が強過ぎるわ」
「そう、同じ色の布持って来るからね」
「お姉ちゃん達にもそうするのだ」
「ううむ。水着というものも困ったものだ」
実際に困った顔になり言う関羽だった。
「私のスタイルはそこまでいいのか」
「だから暴力だっていうのよ」
「正直羨ましいのだ」
そうした話をしてだ。そのうえで劉備達の水着姿をまた見てだった。
彼女達も水着を選んだのである。しかしだ。
そうしたことに興味のない者達もいた。八神はだ。
虎を相手に闘っている。それが彼の訓練だ。
その爪で虎に攻撃を浴びせながらだ。彼は言うのだった。
「次に来る連中はだ」
「どうするっていうんだ?」
「殺す」
こうだ。彼のその訓練を見ている草薙に話すのである。
「オロチだろうがアッシュだろうが俺の敵ならだ」
「そうか。そしてその後だな」
「貴様もだ」
草薙を横目で見つつの言葉だった。
「最後に貴様だ」
「そうだな。俺も楽しみにしてるからな」
「俺に殺されることをか」
「いや、違う」
草薙は壁に背をもたれかけさせている。そのうえで腕を組んでいる。そうしてそのうえでだ。八神と話をしているのである。
その草薙がだ。八神に言ったのである。
「御前と闘うことをな」
「俺を殺すか」
「そうされたいのか?」
「俺にとって闘いはそうしたものだ」
殺すか殺されるか、そうしたものだというのだ。
「だからだ。そうするのだ」
「そうか。じゃあ俺はな」
「どうだっていうんだ?」
「その御前とずっと闘ってやるさ」
不敵な笑みを浮かべてだ。草薙は言ったのである。
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