オズのボームさん
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第四幕その五
「二人だとね」
「お一人の時よりもですね」
「さらにね」
「凄くなるんですね」
「そしてドロシー嬢もだよ」
彼女もというのです。
「オズマ姫と一緒ならね」
「普段以上に凄いんですね」
「二人はオズの国と言えばの娘達だね」
「はい」
神宝もその通りだと答えます。
「本当に」
「それだけに王宮ではいつも一緒にいてとても仲がよくて」
「波長も合ってますね」
「お互いのこともよく知っていてね」
そうしてというのです。
「確かな絆があるから」
「お二人だとですね」
「一と一を足したら二になるけれど」
それでもというのです。
「それが三にも四にもなるんだよ」
「そう、人と人の関係はそうなのだよ」
ムシノスケ教授も言います、勿論この人も阪神の縦縞のユニフォーム姿でとても似合っています。このチームのユニフォームは誰でも格好良く見せてくれるので。
「一と一を足してね」
「二にはならないね」
「その相性や絆でだよ」
「三にも四にもなるね」
「そうしたものだよ、数学ではわからない」
「そうしたものだね」
「それを知って理解してね」
そうしてというのです。
「活用することもだよ」
「学問だね」
「そう、そして彼女達がバッテリーを組んでいるから」
それでというのです。
「私達は勝つことは難しいだろうね」
「そうだね、けれど勝敗はスポーツでは常だし」
「問題は楽しんで行うかどうかだよ」
「では楽しんでいこう」
「勝利を目指しても」
「それよりもね」
「楽しんでいこう」
こうお話してでした。
皆で野球をしていきます、野球はお昼ご飯の時まで合わせて二試合しました。オズマとドロシーのバッテリーは凄くてです。
男子チームは二試合共一点も取ることが出来ませんでした、ですが。
男性陣も頑張って女子そして生きものチームに一点もあげませんでした、かかしと樵のバッテリーも奮闘してでした。
試合を終えてお昼ご飯の時にです、オズマは笑顔で言いました。
「いや、いい試合だったわね」
「正直負けると思ったけれどね」
モジャボロが応えました、皆後片付けをしてユニフォームから普段着に着替えています。そのうえで王宮の食堂で食べています。
「かかし君と樵君が頑張ってくれてね」
「それでだったわね」
「一点も取らせなかったから」
だからだというのです。
「勝てたよ」
「そうよね」
「いい投手戦だったよ」
「私もそう思うわ」
「お互い満足しているね」
「勝ちたかったけれど」
それでもとです、オズマは答えました。
「いい試合で楽しめたわ」
「だからだね」
「満足しているわ」
「そうだよね」
「いい試合なら」
それならというのです。
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